取材で見つけたちょっとイイ話 葬儀屋さんがカフェをオープンした理由

(株)山内葬祭(新潟市南区、山内誠一社長)は、地元では老舗の葬儀サービス業。県央地区を中心に5カ所の葬儀施設を運営している。近年は、昨今の葬祭トレンドとも言える参列者20人以下の小規模葬、家族葬に特化した「ダビアス」(ブランド名)の展開を主体にしている。

 

そんな同社が今年9月、三条市西浦館にオープンした「花てらす」。カフェ、フラワーショップ併設型の家族葬専用施設。内覧会には約600名が訪れたほど注目度が高かった。

 

目を見張るのはカフェのポテンシャルの高さ。これは“利用者の方がくつろげるスポットを作ってみました”といった“ついで感”は一切なく、シアトル産の例のチェーンにも負けないくらいお洒落でクオリティの高いカフェに仕上がっている。

 

建物も葬儀会場とは別棟になっており、当然ながら葬儀に全く関係の無いカフェ利用客が昼下がりにコーヒーを味わう姿が目に付く。一見してこれが“葬祭場”とわかる人はいないだろう。

 

 なぜ、葬儀サービス業の同社がカフェをオープンしたのか?山内社長はこんな話をする。

 

「以前、新潟市の家族葬向け会場でお母様の葬儀を行った利用者の方が、葬儀が終わった後も頻繁に会場を訪ねて来たのです。“ここに来れば、母に会えるような気がして・・・”

とその方は言っておられました。それなら遺族の方が、葬儀が終わった後も故人を懐かしんで訪ねてこられるような場所をつくったらどうか、そんな想いからカフェを開いたのです」

 

 いったいどれほどの人が葬儀会場に対して「故人との思い出の場所」という深い想い入れを持てるだろうか。葬式が単に人生の通過儀礼ではなく、遺族がしっかりと悲しみ、悼む時間になり得ていれば、葬儀会場は確かに“思い出の場所”に他ならない。

  

 同社が提案する家族葬が遺族の心を打つのはなぜか。詳しくは次号(12月10日号)のにいがた経済新聞にて。