回顧2016~前編

 今年の新潟は“乗り物”に注目が集まった。車両全体をギャラリーに見立て、現代アートを楽しむ、JR東日本の走る美術館「現美新幹線」が今年4月29日、上越新幹線「越後湯沢~新潟間」でデビューし注目を集めた。

 

 第三セクターの「えちごトキめき鉄道」も4月23日、リゾート列車「えちごトキめきリゾート、雪見花」を妙高高原~糸魚川間で運行を開始。国内最大級のパノラマウィンドウを備えた新造車両と、ミシュランガイド東京で二つ星の評価を得ているフレンチシェフらが監修した食事が話題を呼んだ。

 

 このほかにも、古民家風の「おいこっと」、日本酒をテーマにした「越乃Shu*Kura」が人々を楽しませた。

 

軌道系だけではない。高速バス大手のウィラー・トラベルと、ウマリが共同開発した厨房付きの「レストランバス」が今年4月30日から7月29日に新潟で運行された。

 

通常のバスを改造したもので、1階にキッチンがあり、2階には座席とテーブルが設置されている。また天井は開閉式の透明な屋根(オープントップ)で、開放的なのも特徴だ。そのバスに乗った一行は酒蔵を見学し、その後、風光明媚な景色を楽しみながら地酒やランチを味わうといった観光を満喫した。

 

海でも5月22日に、7万トンクラスの大型クルーズ客船「コスタ・ビクトリア」(船籍イタリア)が22日、新潟東港に寄港。県内に入港する客船では、これまでで最大ということもあり、1000人近くの県民が送迎のために木材埠頭へと集まってきた。

 

ただ、極東ロシアなどとの対岸交流の活性化に繋がると期待もあった日本海横断航路は、船舶の調達を巡るトラブルで、実現の可能性が少なくなったことは悔やまれる。

 

県外からも注目されるイベントが相次いで開催された。4月には、G7新潟農業大臣会合が開催されたほか、6月には「第8回AKB48選抜総選挙」が新潟市のHARD OFF ECOスタジアム新潟で開催され、県内の旅館・ホテルが満室状態になるほどだった。

 

 新たな施設も誕生した。1月には、新潟市万代にNGT48劇場がオープンしたほか、3月には新潟駅前にヨドバシカメラが移転開業した。

 

 その陰で、惜しまれつつも消えていったものもある。1月にラフォーレ原宿新潟が閉店し、今秋には河井継之助が新政府軍との和平交渉に臨んだ後に昼食を取ったと云われる小千谷の東忠が閉鎖に追い込まれた。また、12月には、大和新潟店で営業し続けていたヤマシタ新潟古町店が、建物取り壊しのために移転。大和新潟店の歴史が完全に幕を閉じた。

現美新幹線

コスタ・ビクトリア

AKB総選挙。県内は歓迎ムードに包まれた。