東京ロストワックス工業(長岡市)が航空機事業に本格参入

 1988年に創業した株式会社東京ロストワックス工業(長岡市、0258・25・2333、早川元章代表取締役社長)は、2010年に株式会社ハヤカワカンパニー(本社名古屋市)のグループ傘下に入った。

 高い技術力を要する精密鋳造品製造を手がけ、もともとの主力製品は発電用のガスタービン部品。他にIT関連部品や医療機器部品なども製造していた。ハヤカワグループに入ったのを契機に、同グループ内の航空機関連事業を東京ロストワックス工業が引き継ぎ、米ボーイング製旅客機の照明カバーなど機体部品を製造するようになった。

 

 2012年には航空機部品の製造に必要なJISQ9100の認証を取得(認証範囲は「航空宇宙及び防衛産業用精密鋳造品の製造」)。同認証を受けているのは国内で6社程度だというから、会社規模以上に国内有数の技術力を持つことがわかる。

 

その後、定期的な出荷が見込める航空機のエンジン部品関連で新規受注獲得の見通しがついたため、2016年6月に新工場を建設(設備投資の総額は約4億6000万円)。エンジン部品の増産を図り、今後は航空機部門を経営の新たな柱にすることとなった。2015年9月期の決算で、航空機部品の売り上げは9000万円程度に留まっていたが、2020年にはこれを5・6倍にあたる5億円まで高めるのが目標。これで全体の全体の売上高も前期の2・4倍まで引き上げようという。成長戦略に向けて、今後は積極的に設備投資を行い、2021年までの5年間で11億円を投資する計画も既にある。

 

「航空機の部品製造は、技術的にも困難な一方で発注ロットが少なく、メガ企業の系列企業は親会社の意向もあってなかなか手が出せない部門。当社はそうしたしがらみがなく、小ロットにも対応できるのが強みです」(内堀博常務取締役)

 当面は国内に販路を開拓していく予定だが、将来的には海外でも営業展開していく予定だ。(2016年12月10日号より転載)

 

写真は、2016年6月に竣工した新工場