「かんずり」の雪さらしが始まる 絵画のような赤と白のコントラストに陶然!

 越後の辛味調味料「かんずり」の工程で重要なのが、原料となる唐辛子を雪原の上にさらす“雪さらし”の作業。唐辛子を3~4日雪の上にさらすことで辛味の角が取れ、甘味が加わり複雑な旨みが出る。

 一方で雑味、エグ味もとれるのだという。かんずり自体は昔からこの地域に伝承される調味料だが、雪さらしが始まったのは昭和30年代に有限会社かんずりがこの手法を産み出してから。毎年、一年の一番寒い日、大寒に行われる。かんずりの原料となる唐辛子は、このためだけに品種改良された「S30」という品種。一般の唐辛子よりかなり大ぶりで、見た目はパプリカのようだ。

 

 20日、その雪さらしが妙高市で行われ多くの報道陣と観客が詰めかけた。雪さらしが季節の風物詩となっていることもあるが、純白の雪原をキャンバスに真紅の唐辛子がちりばめられる光景は、そのコントラストが織りなす美しさで有名になった。グリム童話「白雪姫」では、妃が雪の上に落ちた3滴の血を見て「白い肌に真っ赤な唇の姫が産まれますように」と願ったシーンがあるが、純白と紅の組み合わせは美しさの象徴と言える。

 

 この日は快晴とは言えないまでも、冬晴れの天候となり、背景には妙高連山もくっきり見えた。前日まで大雪が降り積もり、雪量も十分。ここ数年は天候に恵まれず、ここまで晴れたのは久々だという。

 

 昨年7月に就任したばかりの東條昭人社長は代表に就任してから初めての雪さらしとなった。東條社長は「毎年のことだが、この行事を経ていよいよ仕込みに入る。ここからスタートだな、と気が引き締まる思い」と話した。 

 

(上写真)純白の雪原に真紅の実が散りばめられた、この美しさ。天候も上々、背景には妙高連山の稜線。これぞ里の絶景

かんずりに使う唐辛子は普通よりかなり大ぶり

昨年代表に就任して、初めての雪さらしを迎えた東條昭人社長