【記者ノート】妙高エリアの大規模リゾート開発による相乗効果で、“日本の宝”(憧れのホテル)の「赤倉観光リゾート&スパ」の魅力を新たに拡大

1937年大倉財閥が創業した「赤倉観光ホテル」は、妙高高原にある標高1000㍍に建つ
スキーやゴルフ、温泉、紅葉(ゴンドラ)等魅力一杯、新オーナーのもと20年掛け全面的リニューアル
1937年大倉財閥が創業した「赤倉観光ホテル」は、妙高高原にある標高1000㍍に建ち、歴史と伝統を誇る山岳リゾートホテルであり、雲海や源泉かけ流しの絶景スティなどにも恵まれている。赤倉観光ホテルを核に、冬場の「赤倉観光リゾートスキー場」、春・夏・秋の「赤倉ゴルフコース」、ゴンドラの「妙高高原スカイケーブル」などの観光リゾートの魅力で一杯だ。後藤幸泰総支配人(53)は「私どものホテルは戦前・戦中・戦後と100年近い歴史を刻んで来たが、決して平坦な道のりではなかったし、苦しい時代も経営者と従業員が力を合わせて、多くの試練を乗り越えて来た。
20数年前に石井龍二社長が買収し再生させて今日に至っている」と説明する。アメリカで4000店舗の寿司店を経営する石井社長は運営会社「R&Mリゾート(株)」の代表取締役として統括・経営し、現在の施設全体が「赤倉観光リゾート&スパ」として、新たなスタートを切った。併せて大きな投資を行い、本館を全面リニューアルするとともに新たな棟も新築し、10年前には「プレミアル棟」も増築するなどした。
PCGによる大規模開発「大歓迎でチャンスだ」
妙高山麓等の妙高エリアでは現在、外資系不動産投資ファンドのペイシャンス・キャピタル・グループ(PCG)による「妙高杉ノ原マウンテンリゾート開発」などの大規模リゾート開発構想が進められている。中でも妙高杉ノ原スキー場敷地に英国IHGホテルズ&リゾーツが運営する高級ホテル「シックスセンシズ妙高」(地上7階建て客室57室・上層階のレジデンス21戸・レストランやブディク、スパ等)の建設が着工(2028年12月末オープン予定)されている。開発1期ではホテル棟に加え商業施設、別棟ホテルスキーセンターなどの整備も含め、総投資額も約700億にものぼる。
なお、更にPCGによる大規模開発は妙高高原地域のみならず、長野県野尻湖、斑尾高原などの約300㌶にも及ぶもので、全体投資額は約2000億円規模になるという計画だ。この壮大な計画に対して、後藤総支配人は「私どものホテルとも近いところでの大規模開発でもあり、外国資本が入って大きなインフラ整備が進められることで、より多くの人をここ妙高エリアに呼び込むことが出来て、大いに歓迎するし、大きなチャンスではないか」と前向きに捉えている。現在もうちは杉ノ原スキー場やロッテアライリゾートとも良好な関係で協力し合っている」とも話す。
国内だけでなく海外からもグリーンシーズン含めた通年観光に向け相乗効果も期待したい

ホテルから見た妙高エリアの眺望
いずれにしても、赤倉観光リゾート&スパとしては、競争が一層激しくなるという一方で、メリットもあるのではないかと考えている。特に妙高高原地域として、グリーンシーズンや通年観光の観点から課題があることから、大規模開発による観光客増への底上げに繋がると考えられないだろうかと思われる。このことについても、後藤支配人は「私どももこれまでクラシカルな雰囲気の中で、大きな資本を投資してリニューアルを重ねて来た。PCBによる妙高地域全体による投資で、更に全国から海外からも一層新たな客の掘り起こしにも必ず繋がると信じたい。私どもの石井オーナーも買収に当たって、私どものホテルを後世に残すべき『日本の宝』とも話してくれたし、私どももPCBの進出で新たな利用客となって戴ける皆様からも“憧れのホテル”、“泊まりたいホテル”と心から思って戴けるよう頑張りたい。だからこそ、PCBの大規模開発には感謝したい」とも話す。
最後に、改めて「赤倉観光リゾート&スパ」の今後の深化について、どのようにお考えなのか、お聞きした。後藤総支配人は「私どもは“クラシックホテル”としての自負があり、冬も夏も楽しんで戴ける妙高地域の“ランドマーク”としての歴史あるリゾートホテルを目指したい」とキッパリと熱意を語ってくれた。なお、後藤総支配人は元々アルペンのスキー選手で、長年インストラクターとしてスキー場の仕事に携わって来た。20年前に赤倉観光ホテル入り、ホテルの営業やゴルフ場で働き、5年前に副支配人から総支配人になったが、石井社長の信頼も厚い。
「270人余りの従業員を抱えるが、厳しい総支配人に映るに違いない。それはお客様あってのホテルであり、プロのホテルマンとしてお客様に尽くす従業員であって欲しいと願うからだ。私も従業員もお客様に育てられるものと思う。お客様が厳しく叱ってくれるので、真摯に受け止めて欲しい」と話す後藤総支配人だ。なお、同ホテルでは泊りの稼働率も83%を数えるとともに、首都圏からのお客が6~7割を占めるという。

赤倉観光ホテルリゾート&スパの後藤幸泰統括支配人
竜 哲樹(にいがた経済新聞ライター)