新潟県の「ふるさと納税」事情(まとめ記事)

新潟県内の平成30年度ふるさと納税額は前年度比49%増の95億円

お盆休みをふるさとで過ごし、懐かしい景色や顔、懐かしい食べ物の味を楽しみながら英気を養っている人々は多いのではないだろうか。ここ新潟でも普段に比べ交通量や他県ナンバーの車が多くなっている。

そんななか、総務省が今月2日、「ふるさと納税に関する現況調査結果の概要」を発表した。それによると、新潟県と県内市町村への平成30年度の寄付額(ふるさと納税額)は前年度比49%増の95億円だったという。

(新潟県内のふるさと納税額の推移)

ふるさと納税とは、ご存じのとおり、自分(納税者)が選んだ自治体に寄付をして、その寄付金額を現在住民票のある地方自治体へ申告することにより寄付分が控除できる制度。希望の自治体に事実上の”納税”をするという制度で、生まれ育った故郷に貢献することができるメリットなどが一方、寄付に対する自治体の過度な返礼品が問題となったこともある。ただ、元々の趣旨にのっとって運用されれば、故郷から遠くにありながらも、生まれ故郷に何かしらの貢献ができるといえる。

弊紙でも過去に幾度かふるさと納税の記事を紹介してきた。ふるさとがぐっと身近に感じるお盆にその記事を紹介する。

 

関川村「猫ちぐら、高齢者見守りサービス」(2019年1月20日の記事より)

新潟県関川村は17日(※2019年1月17日)、ふるさと納税の返礼品に、全国的に有名な「猫ちぐら」、「郵便局の見守り訪問サービス」などを加えた。これまでも村上牛サーロイン、越後もちぶた、笹団子、米セット、日本酒などがあったが、新たに魅力ある返戻品が加わったといえる。

見守り訪問サービスは、郵便局員などが月1回ほど高齢者宅を訪問し、生活状況を確認、家族に伝えるサービス。日本郵便のHPによると、県内では南魚沼市、小千谷市、魚沼市、津南町、佐渡市、湯沢町、胎内市、燕市などが、このサービスを、ふるさと納税の返戻金として提供している。また長岡市や十日町市などでは、ふるさと納税の返礼品として「住宅の雪下ろし代行サービス」を提供している。今後も、自身は自治体の外で暮らすが、実家にいる親の世話代行を依頼したいという要望に対応する返礼品が増えていきそうだ。

一方、猫ブームといわれているなか、関川村の「猫ちぐら」の人気も沸騰している。人気の秘訣は、関川村で栽培されたコシヒカリと越端麗の稲わらを素材に使っていること。「強度があることに加え、保湿性があるため、夏は涼しく、冬は暖かく保てます。加えて、稲わらの香りは人間にも心地よさを感じさせてくれます」。以前取材したとき、関川村猫ちぐらの会の担当者はこう話していた。

この猫ちぐらを村をあげて作り始めたのは昭和55年頃。当時の渡辺村長が猫を飼っており、村の住民が、村長に手づくりの猫ちぐらをプレゼントとしたのがキッカケだ。これを機に、村の民芸品にしようという試みが始まった。その後、徹底的な指導を行ない、技術力を大幅に向上させていったという。

猫ちぐら

 

南魚沼市「南魚沼産こしひかり」(2017年7月4日の記事より)

南魚沼市が6月1日(※2017年)に、ふるさと納税の「返礼品」の送付を始めて、約1か月。この1か月で、日本最大級のふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」経由で集まった納税額は3100万円にのぼったという。

また、6月1日から現在(7月4日)までに、「ふるさとチョイス」経由で集まった累計額は、県内市町村別で2位、(日によって変わるが)全国市町村別で見ても、60位代後半という順位になるという。

その人気を支えているのが、返礼の品である「南魚沼産こりひかり」だ。返礼品には、米、日本酒、特産品などを用意しているが、85%の人が、こしひかりを返礼品として選んでいるという。

南魚沼産こしひかりの人気は高い(写真はイメージ)

長岡市、十日町市「住宅の雪下ろし代行サービス」(2018年12月22日の記事)

雪室熟成の商品、雪冷熱データセンター、貸し切りゲストハウスでの雪国くらし体験ツアー、魚沼国際雪合戦――。雪を資産として活用する動きが広がりを見せている中、雪かきや除雪を体験してもらう企画も登場している。

(中略)

そうしたなか、長岡市と十日町市は、ふるさと納税の返礼品に「住宅の雪下ろし代行サービス」を加えた。自身は市外で暮らすが、両市内の実家にいる高齢の親の雪かきの代行要望に対応したという。

 

返礼品に「住宅の雪下ろし代行サービス」も

 

新潟県とにいがた産業創造機構「ふるさと起業家応援事業」(2018年8月5日の記事)

新潟県と(公財)にいがた産業創造機構(NICO)は4⽇(※2018年)、新潟⽇報メディアシップでふるさと起業家応援事業ビジネスプランコンテストを開催した。ふるさと起業家応援事業とは、新潟県内の起業家にふるさと納税により得られた寄付⾦などを原資に、必要経費を最⼤200万円助成する事業。
 

関係人口――。総務省のサイトによると、「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指すそうだ。ふるさと納税を寄付した人は、出身者、赴任経験者、その地域に関心や愛着のある人、支援したい人、2地域居住者などとともに、こうした関係人口にカウントされる。