【連載】新潟の大学生発! SDGsから新潟の今を考える「新潟の質の高い教育のために私達にできること(目標4)」


前回:【連載】新潟の大学生発! SDGsから新潟の今を考える「ストレス社会で、心の健康を保つためには(目標3)」

こんにちは、新潟カープの小野木です。今回は、「目標4.質の高い教育をみんなに」を中心に世界、日本、そして新潟の今を見つめ、私たちにできることはないか考えていきました。

 

目標4ってどんな目標?

目標4は、「すべての人が包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進すること」を掲げています。ターゲットをまとめると…

・すべての人が公正に
・子どもから大人まで
・質の高い教育機会を得る

このような社会を目指しているのが目標4です。

出典:国連開発計画(UNDP)駐日代表事務(最終閲覧日 2021/09/18)

 

現状

画像はイメージです

目標4のターゲットの中でいくつかを取り上げて、現状を見ていきます。

「4.1」のターゲットは、初等教育と中等教育について扱っています。日本の初等教育の就学率は1985年から99.9%を下回っていません。一方で、アフリカには初等教育の就学率の低い国が多く、特に南スーダンでは31%という状態です。

「4.6」のターゲットは、読み書き・基本的計算の力を身につけるというものです。成人(15才以上)の識字率は86%と、MDGsの成果もあり、1990年の76%と比較すると、改善されていることが分かります。しかし、国別に見ると、一番低い国だとニジェールの15%と、国や地域によって差があります。

このように、基本的な教育を受けられていない背景には、「紛争」「貧困」があります。学校に通うこと自体が戦争に巻き込まれるリスクになる。また、児童労働といったことが教育機会を奪っているのです。世界には約6000万人の子どもたちが小学校に通えておらず、6人に1人の子どもが教育を受けることなく大人になっています。

出典:持続可能な開発目標・SDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」のターゲットや現状は?, gooddoマガジン(最終閲覧日 2021/09/18)

世界の識字率最低は15%,World Vision(最終閲覧日 2021/09/18)

基礎的な知識・教養が身につかないために、しっかりとした仕事につけなかったり、公共サービスを受けることができなかったりして、貧困の連鎖を断ち切れません。安定的な生活を送るための最低限の教育機会を用意することが国際的な課題になっているのです。

 

日本の課題

このように見ていくと、私たちが住む日本は基本的な教育は充実していますが、現在、その質が問われていると感じます。画一的で受け身の姿勢を作る教育、受験目的の勉強、また、いじめ、子供の貧困や不登校など特別な支援が必要な児童生徒の増加…。日本における教育の課題は、個性を生かした教育、一人ひとりに合わせた教育の提供が挙げられるでしょう。

個性を生かす教育の出発点は1987年の臨時教育審議会の第四次答申の中に「個性重視の原則」が記載されたことからだと言われています。そこから、各自が自ら判断して学習内容を選択できる仕組みを整えていきました。

しかし、学力の低下や社会からの要望があり、履修の仕組みを変えるのではなく、教育の方法を変えていく方向にシフトしていきました。これは、履修内容は同じでも、児童生徒一人ひとりの着想や工夫を生かし、学習のプロセスを多様化していくというものですが、個性を生かす教育をどのようにするかは模索中というのが現状のように思います。

出典:個性を生かす教育 再定義と具体化の在り方,教育新聞(最終閲覧日 2021/09/18)

個性を生かす教育を進めようとする一方で、「自分らしく生きられない」と生きづらさを訴える日本の若者が急増していることを背景に書かれた「無理ゲー社会」という新書が話題になりました。

自分らしく生きるという考え方が主流の社会の中で謳歌できる人もいれば、それについていけない人もいるのではないかと思いました。個性を生かした教育、一人ひとりに合わせた教育を進めようとすればするほど、それに伴って国全体の教育の質の保証という課題が浮上してくるのだと考えます。

画一的な教育は、指導もしやすく、基本的な教育をすべての国民が受けられるようにするためには良いと思いますが、個人に合わせた教育においては、多様性に合わせた指導が難しく、国全体の教育の質を保証するためには先生の指導力の向上という課題があります。

 

5.新潟県の課題

新潟県においてはどうでしょうか。「新潟県総合計画(2017年度~2024年度)にいがた未来創造プラン」を見てみると、教育における新潟県の特性と課題が以下の表のようにまとめられています。

教員の指導力の向上、いじめ、進学志望者のニーズへの対応など、学校が対応しなければならない課題が多様化する中で、教員の多忙化も進み、一人ひとりに向き合う時間の確保が課題になっています。この時間が確保されてこそ、個性を生かす教育を進めるべきではないかと考えました。

出典:新潟県総合計画2017年度~2024年度 にいがた未来創造プラン(最終閲覧日 2021/09/21)

 

私たちにできることは

ディスカッション後、定例研の頭文字Tのポーズで記念撮影↑

私達は、このような新潟の現状をふまえ、「あなたが保証したいと思う教育の『質』とはどんなものですか?」というテーマで、教育において大事にしたいもの、こうあってほしいと思うものについて、ディスカッションをしていきました。

「長所を伸ばす教育。長所を言ってくれると自信になり、何かに挑戦したくなると思う」

「主体的に学ぶ教育。1から10まで全てを一方的に教えるのではなく、自分で考えながら学ぶ習慣をつける教育であってほしい」

「内面的なことを褒める教育。実力や実績よりも自分の内面を褒められた方が自己肯定感を育むことにつながると思う」

他にも、地元愛の醸成、英語力の向上、課外学習…など様々な意見が出てきました。

個性を生かした教育を目指しながら、どのように教育の質を保証していくのか。私たちにできることは、学びに対して自らが主体的になることであると思います。教育の方法を変えるだけでなく、学ぶ側も勉強することの目的を考え、何のために学ぶのかという問いを繰り返しながら、学ぶ側が自ら主体性を成長させることが必要であると感じます。

 

【連載 新潟の大学生発! SDGsから新潟の今を考える】

前回:【連載】新潟の大学生発! SDGsから新潟の今を考える「ストレス社会で、心の健康を保つためには(目標3)」

初回:【連載】新潟の大学生発! SDGsから新潟の今を考える 第1回「SDGsの実現の先にある新潟の未来」

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