【免許停止が免除になる】「違反者講習」の「社会参加活動」その意外な中身とは<再掲載>


午前の座学は北蒲原郡聖篭町の新潟県運転免許センターで

掲載日:2023年12月7日(更新日:2023年12月24日)

人気記事を日曜日に再掲載します(編集部)

 

なぜか皆、高い方を選びがち

「交通違反の累積で点数の残りがなくなった」などという読者はおられないだろうか。基本、運転者は持ち点6点で、0点からスタートして違反内容に応じて点数が加算されていく。
違反のペナルティが累積6点になったら免許停止の行政処分となるのだが、1~3点の軽微な違反の積み重ねで6点に達した場合、「違反者講習」を受ければ違反点数が0にリセットされ免許停止処分も免れるし、停止処分前歴にもならない。だから基本、この通知が来たら違反者講習を受ける人が一般的であろう。ちなみに免許停止の手前で免除になるシステムなので、当日も運転して行くことが可能。

なぜか皆、値段の高い方を選んでいる

新潟県の場合、この違反者講習には「運転実技コース」(講習料総額1万3,400円)と「社会参加活動コース」(講習料総額9,950円)の2種類がある。講習に要する時間は両コース共に午前、午後で計6時間程度。午前の座学は共通で、午後から各コースに分かれる。
そしてご覧のとおりだが、2つのコースには3,450円の金額差がある。その人の金銭感覚にもよるだろうが、3,450円って意外に大きくないだろうか。
所要時間が同じなら、普通は誰でも安い方を選びそうなものだが、これがそうではない。圧倒的に「運転実技コース」を選ぶ人が多い。というよりたいていの人はこちらを選ぶ。なぜなのか。おそらく「社会参加活動」の中身がわからないからであろう。「何か重労働をさせられるのではないか」「苦役を強いられるのではないか」と勘ぐりがあるのかもしれないが、冷静に考えて講習料を収めたうえで苦役に従事させられるなどとは考えにくい。
そうなると、3,000円以上も安いのに敬遠されまくる「社会参加活動」の内容とは、いったいどんなものなのだろうか。

社会参加は学びもある

「幸い」と言っては不謹慎だが、記者のもとに「違反者講習」の通知が届いた。恥ずかしながら軽微な違反が重なってしまった結果である。
こんな機会もそうそうないので、すぐに「社会参加活動コース」に申し込んだ。通知書には社会参加活動の例として①街頭における歩行者の安全確保のための通行補助②交通安全の呼びかけなどの交通安全広報啓発③交通安全チラシの作成・配布④カーブミラーの清掃⑤放置自転車の整理・撤去などが挙がっている。正直、これで3、000円以上安いならこっちを選ぶ人もいてよさそうなものだが、みんなそんなに運転実技研修が好きなのだろうか。
そして講習当日、会場となる運転免許センター(北蒲原郡聖篭町)に向かう。
この日、違反者講習を受けた人数は全部で9人。そのうち社会参加活動コースを選んだのは、なんと記者ただ一人、そうこれが現実である。
午前中の座学を終え、昼休みを挟んでいよいよ社会参加活動の時間だ。社会参加活動は、違反者の住所の管轄となる警察署に入っている「交通安全協会」で行われるため、移動しなければならない(運転実技コースはそのまま免許センターで)。
管轄の交通安全協会に着き「すみません、違反者講習で来た〇〇ですけど」と告げると、担当の方に引き継がれ、社会参加活動の内容を告げられる。「〇〇さんには交通量の調査と、シートベルト、携帯電話(をかけながらの運転)の調査をしてもらいますから」。

最初は気恥ずかしかったが、一瞬で慣れる

そして黄色い帽子と、調査用のカウンターを渡される。調査場所は警察署の前の道路。寒くないようにボア付きのベンチコートも貸していただいた。「1時間経ったら戻ってきてください。休み時間挟んで2回やってもらいますから」(担当の方)。
担当の方に「これで済むなら、安い方が良いですよね」と話しかけると「△△の安全協会では『シートベルトをしめましょう』のプラカードを持たされて道路わきに立たされていたみたい。ウチはそれに比べれば優しいかも」と話す。
実際、2時間椅子に座りっぱなしで12月の寒空の下といえど決して苦役ではなく、1時間終えて戻ったらコーヒーまで入れていただいた。

社会参加活動は、午後から地域の交通安全協会に移動して行われる

また、交通調査は自分が一人のドライバーとして「ひとのふり見てわがふり直せ」という気づきが非常に多い。シートベルトをしていない人、電話をしながら運転している人を実際に観察すると「気をつけなきゃな」という気になる。その意味で違反者講習としてはとても効果的だ。
交通調査を勤め上げ、最後に感想文を書いて約6時間の講習プログラムは終了。帰り際に担当の方から「もうここに来ちゃだめですよ」とかけられた言葉が、ちょっと胸に沁みた


こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓