「五泉ニットフェス2017」で見た世界有数の“産地力”

2/10(ニットの日)から3日にわたって開催された「五泉ニットフェス」は日本一のニット産地である五泉市が、プライドをもって地域外にその“産地力”を発信していこうというイベント。昨年に続き、今年が第2回目。フェスのメーンとなるのは、10日~11日のオープンファクトリー(工場見学)である。

 

五泉がニットの生産地として“産地力が高い”と称される理由は、単にニッターの集積であるだけでなく地域内に糸屋、染工所、刺繍、プリント、整理加工場あるいはボタン、ファスナーの工場など、ニット製品を構成する全ての業種が集積する地域であるためだ。ニットの生産は実に細かな工程から成り立つが、こうしたワンストップ性能を持つ産地はほかのどこにもない。

 

今回、工場見学にお邪魔したのは高橋ニット(株)。同社の高橋雅文社長は五泉ニット工業協同組合の理事長を務めている。一日1000着以上を生産できる安定した技術と設備は国内アパレル業界で評判も高く、30社60ブランドとOEM契約の実績があるほか、自社ブランドも立ち上げている。各工程の分業制が確立している五泉にあって、比較的内製化された部分が多いニッターでもある。

 

編立の工程には50台に及ぶ編み機が並ぶ。最新のものは1台1500万円以上。パターンを入力して編み機から出てくるニットは、パッと見にはきわめて“製品”に近い姿となっている。しかしここはまだスタート付近、ここから風合い出しの洗い、裁断、刺繍など、縫製・リンキング、アイロンなどの工程を経てようやく出荷だ。基本的には編立以降の工程は手作業による。特に縫製・リンキングの技術に関しては、五泉が世界最高峰だという評価もある。

 

最新鋭の設備と、最高峰の手仕事技術が融合するのが五泉という産地。新潟産業界の底力を見た思いだ。

 

(上写真)

50台の編み機が並ぶ光景は壮観

 

発注されたデザインからパターンに起こす、言わば“ニットの設計士”たち

リンキング技術は世界最高峰

高級品はボタン付けも手仕事

高橋雅文社長