AI・IoTセミナーが開催される

 

「基礎から学べるAI・IoT活用セミナー」が23日、新潟県立テクノスクールで開催された。主催は同スクール。

 

 セミナーでは、産業用ロボットを手がけるイーアールエス(ERS、村上市)の石月斗志宏社長が、同社を含む「3社共同体」が県から委託を受けて進めている「新潟県AI・IoTビジネス創出実証」について紹介していた。

 

 AIは、人工知能。IoTは、様々なものをインターネットでつなぎ、そうした様々なものから膨大な情報(ビッグデータ)を収集・分析し、有効活用する仕組みのこと。

 例えば、渋滞情報を表示するグーグルマップは、人々(位置情報の収集を「許可」にしている人)のスマホからその人のいる位置(位置情報)や、移動速度などを集め、過去のデータなどを加味し、渋滞情報を分析、表示している。

 また、今後、ワイパーにセンサーをつけることでワイパーの動きの情報を収集できるようになれば、天気予報の情報なども加味し、ゲリラ豪雨予報などもできるようになるという。

 

 そんな中、イーアールエスと、村上市に工場を持ち、基幹・通信用モジュールなどを手がける東洋電子工業と、村上市に工場を持ち、電線関連の製品を製造する三桂精機の3社共同体は、「スマートファクトリー」の実証を進めている。

 

 工場内の機器をセンサーなどでインターネットに接続し、情報を収集・分析。それらの情報を使って、工場内で働く人々の作業を効率化しようというものだ。東洋電子工業がIoTシステム開発を担当し、三桂精機の新潟工場(村上市)に導入し実証を進めている。

 

 三桂精機では、午後2時までにオーダーがあった場合、その日のうちに配送する商品も扱っており、常に適正な量の在庫が必要となる。このため、生産計画が重要となるが、どの程度生産し終えたかは、生産管理担当者が機器についているカウンターを点検して回る必要がある。だが工場の敷地は広大で手間がかかる作業だという。

 

 そこで、機器にセンサーを設置し、遠隔からでも、生産個数などを把握できるようにした。使っているセンサーは、機器の消費電力が分かるCTセンサーで、電気消費量の動きから生産個数が分かるそうだ。

 

 また、カメラで、生産ライン上に乗っているワーク(素材)の量を測定し、一定量以下になるとアラームが鳴るようにしている。これにより、ワークの補充作業を最適化している。

 このほか、人工知能に学習(ディープラーンング)させ、カメラで撮影した商品の画像の識別能力を高める実証も行っている。具体的には、商品に切粉や油がかかっていたりしても、きちんとその商品であることを識別できるようにする実証だ。

 

 一方、今後、工場がIoTを導入する場合、最初からセンサーなどが組み込まれた設備を新規で導入するケースよりも、既存の設備にセンサーなどを「後付け」するケースが多いことが予想される。このため、設備の大掛かりな改造が要らない簡易なシステムにしたという。

 例えば、使用しているカメラは民生用で、CTセンサーも挟んで取り付けるだけ使用できるというものだ。

 

新潟県報道発表資料「AI・IoTを活用したシステムを開発し、県内で導入実証を行う委託先候補者を決定」

http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Article/627/180/houdoushiryo,2.pdf

 

セミナーでは、セミナー会場と、三桂精機、イーアールエスをスカイプで結び、生産現場の様子などを生中継で紹介していた