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【インタビュー】新潟県まちなみネットワーク 関由有子氏、「村上市の町屋の人形様巡りは古い街並み維持と町屋の豊かさを見せたい思いから始まった」

  • 2週間前
  • 社会

新潟県村上市の町屋

任意団体の新潟県まちなみネットワーク(約50団体加盟)は今年設立16年目を迎えるが、今年から同ネットワークの会長を務めるのが新潟県上越市在住の関由有子さんだ。一般社団法人雁木のまち再生(新潟県上越市)の代表理事で、1級建築士でもある関さんに新潟県まちなみネットワークの概要や新潟県の街並みなどについて聞いた。

街並みや景観を守る“横のネットワーク”を新潟県内で作ろうと、県内各地の団体が賛同して、2005年に新潟県まちなみネットワークの発足式が上越市で開催された。以降、年1回の情報交換会と、連携強化のため上越、中越、下越、佐渡の持ち回りで会合を開き、街並みを研究している大学教授や専門家の講演会を行っている。また7年前から新潟県が主催する景観をテーマにした「にいがた美しいまちなみフォーラム」と「新潟県まちなみネットワーク大会」を同日に連携して開催している。

この新潟県まちなみネットワークには、冒頭で紹介した通り、約50団体が加盟していて、県内には多くの誇るべき街並みや景観がある。

例えば村上市の町屋。「新潟県村上市の千年鮭きっかわさんは、京都や金沢市のような超有名な場所以外でも普通の街の人の暮らしをきれいに整えることで、人を呼び込めると気づいた。そこで町屋の人形様巡りを始められたが、この取り組みは、きっかわの店舗が面する道路が拡幅整備されると、古いまちなみが変貌してしまうため、これに反対し、同時に町屋の内部空間の豊かさを見せたいという思いから始まったもの」と関代表理事は語る。

上越市でも8月8日に明治時代の豪農や商家などの名家が一斉公開され、雁木や町家などがある上越市戸野目地区では、古道具と古材活用促進とあわせた「リメイク&リユースマーケット」も開催される。

また、9月には戸野目地区で町家を使った写真展も実施されるほか、上越市の広告代理店と連携し、雁木のまち高田を発信するためのフリーマガジンを編集発行される。9月から取材活動に入るが、現在、その編集部員を募集しているという。

さらに上越市には街並み以外にも多くの魅力があると関さんは言う。「上越市は農業がすぐそばにあり、食料を自給できる。GDPに反映されない富がある。何となく玄関に野菜があることなど、東京ではあり得ないこと。新潟県は稲作による富の蓄積と、それを分け合う気質がある。今までの経済指標には表れない都会とは違う豊かさに気づき、考えていくことは必要ではないか」(関代表理事)。

一方、NPO法人全国町並み保存連盟という全国団体があり、倉敷や川越など伝統的建造物群保存地区の指定を受けた町のほか、全国の歴史的町並みが残る地域が参加して、「全国町並みゼミ」という催しを各地で開催している。来年はその町並みゼミを新潟市で6月に行う予定。新潟市には伝統的建造物群保存地区に指定された地区はないが、「同市で盛んな市民活動と歴史まちづくり」をテーマに開催されるそうだ。

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新潟県まちなみネットワーク会長の関由有子さん

上越市戸野目地区の町家

一般社団法人雁木のまち再生のパンフレット



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