【ジープ島からの贈り物】〜自然と人が繋がる大切さ〜第6話 「アメリカ周遊(キャンピングカーの旅)」渡会和馬

(編集部注)この原稿は赤道直下のミクロネシア連邦チューク州からインターネット回線を通じて日本に送られています。

グランドキャニオン

2019年ころ、コロナという未知の疫病が現れ世界を変えた。

僕も間違いなくその影響を受けた1人だった。

理由はコロナだけではないが、移住していたフィジーからはほぼ強制帰国の様なカタチで日本に戻った。

また、僕の世界も全てがリセットされたようだった。

しかし、そんなことは過去で既に経験済み。落ち込んでる時間より過去に感謝して今に挑戦し、未来に希望を持って動き始めた。

誰もが行動制限をされている中で、僕はその時間を使い圧倒的な内観と家族との時間、そして仕事に時間を費やした。

健康になり家族の笑顔が増えお金が貯まった。

既に僕の中で次の夢があったのだ。それは、世海一周。

吉田さんの様に世界の海を見てみたい。陸は少なからず見れたから、次は海だ、と思っていた。

しかし、2021年の年始に電話が鳴った。世界一周で出会った仲間からだった。

内容は、「人生の一度きりの想い出をTaraちゃんと創りたい。一緒にアメリカ周遊に行って欲しい」ということだった。

最初は、自分にも世海一周というやりたいことがあったので断ろうと思った。しかし、人の想いとはすごいものだ。

2018年から計画していたキャンピングカーのアメリカ周遊は、コロナで延期を余儀なくされ行くはずだった仲間も減り、諦めるかどうかの狭間だったらしい。

それでも諦めきれない。時間もお金も余裕もないけれど、必ず行きたいんだという強烈な想いが僕を突き動かした。

行く。

その決断をするのに時間はかからなかった。

フィジーに移住していた時に感じていたことがある。それは、どれだけ素敵な景色を見ても1人では寂しいということを感じていた。

共に感動し共に笑い共に泣く。

それがどれだけ幸せなことか僕は知っていた。

そこからは元々計画してくれていたので早かった。

2021年8月に出発し、2021年12月に日本に戻った。約3ヶ月の旅だった。

コロナは、5波ぐらいでまだ陰性証明や隔離が必要な時期だったけれど、それでも行くことを決意した。

行く所は、テーマパークの並ばないアトラクションのようにほぼ全て貸切状態で大満足だった。

間違いなくキャンピングカーのアメリカ周遊は、人生で一度きりの大きな経験となった。

ロサンゼルスからニューヨークまで、約1万5,000kmの道のりの中で見た西海岸から見る夕陽。グランドキャニオン。ホースシューベント。アンテロープキャニオン。ルート66。ラスベガスのショー。ナイアガラの滝。ニューヨークの活気……。

ホースシューベント

アンテロープキャニオン

ルート66

ニューヨーク

今回の7人メンバーで旅をすることはもうないかもしれない。けれど、5年後にみんなで会おうと約束し次の夢に向かってそれぞれが歩み出す。

この旅で僕は、”自然の偉大さと人の本気”に涙した。

自然と人こそこの地球を照らす光である。

世界一周、フィジー移住、アメリカ周遊の旅を通して僕の中で3本の柱が立った。

自然、人、そして夢である。

ここから僕の人生は大きく開花するのである。

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