記者コラム&今週の主なニュース(4月12日〜4月18日)

記者コラム

木製ルアー作家の橋本氏、現代社会へのアンチテーゼ

橋本雄一郎氏

個人の手によるものづくりの意義を体現する存在として、木製ルアー作家(ハンドメイドルアー工房ピース⭐︎クラフト)の橋本雄一郎氏の活動が注目されている。

橋本氏は、自らの手で作り上げるルアーを通じて、現代社会の大量生産・大量消費に疑問を投げかける。自分が作った道具(ルアー)で自然の恵み(獲物)を得られるという「生きるチカラ」も彼の理念の一部である。

市販のルアーは大量生産され、釣り人に消費されるように設計されているが、橋本氏のルアーは釣り人が長く愛用することを前提としている。プラスチック製ルアーにはない自然な動きが木製の特徴で、多くの釣り人から高く評価されてきている。また、市販品が海洋ごみとなる現実に対し、環境への負荷を軽減するための工夫が施されている。

幼少期から40年来の釣り人である橋本氏は「釣りとは、自然状況を把握し、推論を立てて実践し、釣果を得るプロセスそのものを楽しむものだ」と語る。彼のルアーは、単なる釣具ではなく、自然と共存するための理念を体現した作品であり、釣りの未来や環境保護について考えるきっかけを提供している。

昔、東急ハンズがクラフト文化で流行った時代があるが、巷では縄文時代ブームとも言われる現在。橋本氏の問いかけは、大量生産・大量消費に対する疑問と、人間が本来持っていた「生きるチカラ」と生活のあり方を問い直す視点で、現代社会へのアンチテーゼといえよう。まさに、ルアーを作る「哲学者」である。

ハンドメイドルアー

 

(撮影・文 梅川康輝)

 

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