【本決算】株式会社ブルボンが2025年3月期決算報告、値上げの反動乗り越え増収増益に

株式会社ブルボン 本社
株式会社ブルボン(柏崎市)は4月25日、2025年3月期の決算(連結)を発表した。
売上高は1,134億7,500万円(対前期比9.4%増)、営業利益は74億7,000万円(同96.1%増)、経常利益は75億8,500万円(同77.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は55億6,600万円となった。
創立100周年にあたる今期は、記念年にあわせた企業価値向上を目指した活動や、酒類等の事業拡大を見据えた工場取得など、持続的な成長に向けた取り組みを進めた。
その結果、価格改定の影響で伸び悩んだ商品群があったものの、「ラングレイス」を発売したビスケット品目に加え、グミ商品を含むキャンデー品目や「アルフォートミニチョコレート」シリーズを展開するチョコレート品目
などが順調に推移したことから、売上高は前期を上回った。
利益面では、各種調達価格が高止まりする中、生産性の向上やコストの削減、経費の効率的な使用を進め適正利益の確保に取り組んだことから、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも前期を大きく上回った。
カテゴリー別に見ると、菓子部門では、新発売の「ラングレイス」がヒット商品となった。人気のプチシリーズでは積極的な売場展開と販促強化を実施。新たに「大人のプチシリーズ」を展開し、節約志向の中でも新しい価値を訴求する品揃えを図った。これらに加え、チョコレート品目やキャンデー品目など全体的に順調に推移し、菓子の合計売上高は、1,089億5600万円(対前期比109.6%)となった。
飲料・食品・冷菓・その他部門の合計売上高は45億1,800万円(対前期比106.1%)。飲料品目で、「牛乳でおいしくこだわりココア缶180」の発売に加え、ロングセラー商品「ルマンド」の味わいをイメージした「ルマンドココアドリンク缶180」を発売し、品揃えを強化。
菓子・飲料・食品業界においては、原材料・エネルギー価格ならびに物流費等の各種コストアップの状況が継続
する中、不安定な調達環境と人手不足への対応なども求められることに加え、節約志向や高付加価値志向など消費
者の選別消費はさらに進行すると観測される。そのような中で同グループでは安定した原料調達と商品の安定供給体制の維持向上を推進し、消費者への安全・安心な商品の提供に取り組み、「強さの再構築」を引き続き推進していくとしている。