【県内初の貴重史料】新潟県佐渡市の両津郷土博物館で「毛利輝元書状」を特別展示

新潟県佐渡市の両津郷土博物館は、戦国時代の武将・毛利元就の孫である毛利輝元の書状を特別展示している。この史料は2023年に佐渡博物館に寄贈されたもので、新潟県内で毛利輝元の資料が確認されたのは初めてとなる。

毛利輝元は、中国地方を統一した毛利氏の第14代当主。新潟県内では輝元の資料がこれまで確認されておらず、今回の書状は歴史研究上でも非常に稀有な史料とされている。

佐渡博物館によると、この史料の所有者の先祖は富山出身で、佐渡奉行所の役人として勤めるために佐渡へ渡る際、富山から持参したものの一つだという。代々伝わってきたこの書状が佐渡博物館へ寄贈されたのは、現在の当主が「先祖が奉行所役人として勤めた佐渡へ納めるのがいいのではないか」と考えたことがきっかけだった。なお、書状の元々の入手経緯については、所有者にも分からないという。

展示されている書状の内容は、毛利家の家臣である渡辺長(ワタナベハジメ)と、杵築大社の運営に携わっていた北嶋家との買得地をめぐる争論に関するもの。毛利輝元が豊臣秀吉に会うために上洛することを受け、この争論を一時凍結することを当事者へ伝えるよう、裁判担当者の児玉元兼(コダマモトカネ)と毛利家家臣の佐世元嘉(サセモトヨシ)に指示したものとなっている。

展示は7月31日まで開催され、展示時間は8時30分~17時。5月21日までは実物展示、5月22日以降は写真展示となる。会場は両津郷土博物館1階ホールのミニ展示コーナー。現時点では、この貴重な書状が県内のほかの場所で展示される予定はないという。

 

【関連リンク】
新潟県佐渡市公式ホームページ 両津郷土博物館

 

【グーグルマップ 両津郷土博物館】

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓