【取材レポート】14市町合併から20年、新たな歩みをスタートする新潟県上越市、少子高齢化や人口減少に立ち向かい、どう新たな未来を切り拓くか!

20周年記念パフォーマンスとして、「全国高校ダンスドリル選手権」に出場した上越高校 のダンス部の演技
平成17年1月1日に14市町村が合併し、新上越市が誕生して20年の歩みを重ねた。5月17日、「上越市合併20周年記念式典」が高田城址公園オーレンプラザで開かれ、関係議員はじめ、県内自治体や姉妹都市の首長等の来賓や一般市民ら合わせて約500人が来場、新たな未来に向け20周年を祝った。
記念式典では市ゆかりの著名人ら4人による祝賀ビデオメッセージや20年の歩みを振り返る記念映像の上映のほか、地域の魅力や上越の未来を語り合う若者トーク、全国高校ダンスドリル選手権に出場した上越高校ダンス部によるパフォーマンスなどが披露され、式典に色を添えた。
上越市の中川幹太市長が「人口減少が急速に進み、社会経済環境が著しく変化するなど、先を見通すことが難しい状況にある。このような中、未来を託す子どもや若者がふるさとに愛着を持って力強く歩むために、『暮らしやすく、希望あふれるまち』の実現を目指したい。8月の謙信公祭100回を迎えるなど、20周年を含め記念の『アニバーサリーイヤー』を内外に発信し、新たな飛躍を目指して当市ゆかりの人々とともに歩んでいきたい」と挨拶した。
また、来賓の笠鳥公一副知事は「20年間の中で、火力発電所などエネルギー港湾として発展。首都圏の玄関口として観光やビジネスなどはじめ、上越圏域の経済や生活拠点として進んで戴きたい」との花角英世新潟県知事のエールのメッセージを代読した。
14市町村の合併による新上越市の誕生に合わせて、旧13町村の13区に地域自治区と地域協議会を設置し、新たなまちづくりの仕組みをスタートさせたものの、20年前の平成17年1月1日には人口も21万2,000人を越えていたが、現在は18万人も割り込み、20年の間に約3万人以上の人口減少となった。高齢化率も増え、まさに少子高齢化が進んだ。しかし、この間、平成24年7月中部電力上越火力発電所が営業運転を開始したり、平成27年3月
14日には北陸新幹線長野~金沢間延伸で上越妙高駅の開業があったり、令和元年12月上信越自動車道の全線4車線化などのハード整備などが着実に進められて来た。
新潟県第3の都市でもある上越市だが、人口減少や少子高齢化に立向かいながら、どう新たな未来を切り拓くことが出来るか。折しも、上越市合併20周年の本年は既に終った高田城址公園観桜会、そして8月に迎える謙信公祭ともに100回という「アニバーサリーイヤー」とも重なっており、本年を飛躍台にして当市が持つ豊かな自然を生かすとともに、あらゆる職種の全産業の振興・発展を願いたい。農業はじめ製造業、商業・サービス業に至るまで、多くの可能性・発展性があると信じたい。そして、この20周年を機に大いに盛り返していきたいものである。
文・撮影 竜哲樹(にいがた経済新聞社顧問)