【記者ノート】上越市内の小中学校の廃校施設をどう利活用してもらうか、民間事業者向けの見学会(市内外9事業者が13校を見学)!

旧古城小の見学会に参加した2つの民間事業者
平成3年~今年にかけ廃校となった元小中学校15校の譲渡(有償・無償)や貸付を目指す上越市では、利活用を希望・検討する民間事業者を招いて見学会を実施している。21日、9日と15日に続いて最後の3回目の見学会を行ったもので、午前9時過ぎから旧古城小と旧下名立小の校舎見学会が行われ、2つの市内民間事業者が参加した。21日も含め3日間で参加民間事業者は実数で市内外の9事業者あり、また15校予定していたが実際に見学したのは11小学校と2中学校の13校に留まった。
同市内では少子化により小中学校の統廃合が、平成元年以降55校にも及び、一部の校舎では取り壊されたり、多用途への転用が行われているものもあるが、多くが廃校のままになっており、財源確保や将来的な財政負担を軽減するための利活用が大きな課題となっている。そこでサウンディング(民間対話)型市場調査の前段階として希望する民間事業者への見学会を行ったもので、今後6月11日から30日までの間に直接対象事業者との対話で利活用のアイデアを聞くなどして、市場性の有無や活用策などを把握したいとしている。
この日参加したある事業者は「7カ所を見せて戴いた。具体的な活用については、何一つも決まっていないが、うちは介護や製造など様々な事業を行っているので、旧小中学校は敷地も広く建物もとても大きいことから、活用し易い面もあり、今後十分検討していきたい」」と話すに留まった。また、同市の担当の資産活用課の戸松隆宏副課長は「多くの事業者からは参加して戴いており、しかも本気で真剣に検討してもらっており大変有難い。廃校の利用ニーズがあることを改めて知った」とも話している。
竜哲樹
昭和25年新潟県上越市吉川区生まれ、新潟県立高田高等学校卒業。昭和48年3月富山大学文理学部卒業(教員免許取得)。元産経新聞社記者、元上越市議会議員。にいがた経済新聞社顧問。