【成果への近道】強みを把握し、武器に変えるには|関本大輔(株式会社アドハウスパブリック)#11

こんにちは。株式会社アドハウスパブリック代表の関本大輔と申します。

このコラムでは、「ブランディング」をテーマに、その本質や大切にしたい考え方について弊社の事例を交えながらお伝えしています。

今回は、チームや個人の成果が出ないとき、そこにどんな原因が潜んでいるのかをテーマにお話しします。

これが自分の強みだ、と思っていたことが、実は成果の妨げになっていることも。ストレングスファインダー®️の活用を交えながら、“強みの裏側”にどう向き合えば良いのかをお伝えします。

ご興味がありましたら、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

 

チームがうまく動かないとき、何が起きている?

人にはそれぞれ、自然にとっている思考や行動のクセ、感情の動きがあります。それは、その人ならではのパターンであり、いわば“その人らしさ”そのもの。

そういう、その人らしい自然なふるまいこそが、強みでもあります。無理なく出てくる分、その人らしさがいちばん際立って表れるところなのです。

でも、せっかくの強みをしっかり認識できていなかったり、仮に認識できていたとしても、その“裏側”の部分をうまくコントロールできていない人も多い。むしろ、そこが原因でうまく動けないことも少なくないのです。

人の性格には、それぞれの“良いところ(強み)”がある一方で、その強みが行きすぎてしまうとクセが邪魔をしてしまい、「なんだかうまくいかない」という状況が生まれてしまいます。

「なんで自分と同じようにできないんだろう」
「もうちょっと自分で考えて動いてほしいんだけどな…」
チームのメンバーに対して、そんなふうに思ったことはないでしょうか。そんなときは、大抵その“裏側”に原因があります。

例えば、感受性が高くて相手の話をよく聞いてくれる人の場合。共感力が高く、人に寄り添える優しさが魅力です。でもその分、関係のない感情まで拾いすぎてしまい、自分の感情が揺らいでしまうことがある。これは「共感性」という強みが暴走してしまっている状態です。

本来は強みのはずの特性が上手くコントロールできないと、成果を妨げるクセになってしまうこともある。だからこそ、まずは自分が持つ強みを客観的に知ることが、教育や人材育成の面、それから目標達成においても大事なことなのです。

 

成果が出ない原因は、強みの“裏側”にある

人の裏側を理解することは、とても難しいことです。とくに自分では無意識にやっていることなので、意識する機会がなければ、気づくことすらできないもの。

でも、チームや一緒に働くメンバーを動かす立場にある人こそ、強みと裏側を知っておく必要があると思います。

人間は、1日に数万回もの判断を行っていると言われています。実は、そのうちの95〜97%は無意識的に行っていること。つまり、意識できているのは、わずか3〜5%ほど。

この無意識に任せて動いてしまう部分が、実は行動や成果の足を引っ張っている。そこを認識して自分でコントロールできるようになると、一気に成果が出しやすくなります。それが、人の力を活かす上で大事なポイントです。

裏側を知り、クセの出方を理解していれば、それに合わせた戦略を立てることができる。だから結果的に、成果を上げやすくなるのです。これは自分に対しても他者に対しても、同じように言えることです。

例えば、部下の営業目標を立てる場面。「売上をあげてね」とただ伝えるだけではなくて、相手の“裏側”にあわせた計画を立てるとより成果に近づきやすくなります。この人は、やるって決めたことはコツコツできる人。でもその反面、自分で考える部分が弱い。「こうして」と具体的に指示した方が着実に動けるから、細かくやることを決めて伝えよう。

こんなふうに、強みと裏側の両方が分かっていると、そこに合わせた計画ができるのです。人それぞれに合った、働き方の仕組み化。よりパーソナルな目標設定や仕事の進め方を見つけていくことで、成果に近づきやすくなります。

 

自分や他者の“裏側”を理解し、動き出せるチームへ

こうした、人それぞれの強みやクセを客観的に把握する有効な手段のひとつが、「ストレングスファインダー®️(クリフトンストレングス®️)」です。

ストレングスファインダーは、強みを知るツールとして捉えられがちですが、本当に重要なのはその裏側にある「ベースメント」を理解し、コントロールできるようになることです。
※ストレングスファインダーでは、強みがうまく発揮できない状態を「ベースメント」と表現することがあります

自分のベースメントが分かると、それが成長の地図となります。自然に発揮できる強みだけではなく、無意識な反応まで見えてくることで、はじめて強みを活かしきることができます。

何かをはじめようとするときに、立ちはだかる障壁。それを事前に認識できるようになっていれば、自分も一緒に働くメンバーも、もっとスムーズに動き出すことができます。そして、チーム全体でお互いの強みと裏側を共有して認め合いながら進んでいくことで、共通の目標に向かいやすくなります。

まず最初の一歩は、自分の裏側を知ることから。自分のクセが分かれば、その再現も制御もできるようになり、目標設定や仕事の進め方もぐっとやりやすくなります。

そして自分を知った分だけ、相手のことも見えてくる。自分ってこういう性格だなっていう輪郭がはっきりしてくると、人にもその人ならではの性格や考えがあることが見えてくる。そうすると、相手のことを認めやすくなり、ようやく動き出すことができるのです。

お互いを認め合いながら、強みと裏側をうまく活かしていく。それが、チームとして成果を出していくための一番の近道です。

私たちアドハウスパブリックでは、ストレングスファインダーを活用したチームづくりや人材育成のサポートを行っています。強みの“裏側”まで見据えた成長支援にご興味があれば、ぜひ一度ご相談ください!

今回はここまでとなります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

関本 大輔(せきもと だいすけ)

株式会社アドハウスパブリック代表取締役。新潟デザイン専門学校を卒業後、東京の出版社でデザイナーとして勤務。その後、父が設立した会社を継ぐため帰郷し、2013年に代表取締役として就任。

お客さまの本質的な課題解決につながるインナーブランディングと卓越したデザインで、さまざまな企業や事業のブランディングに携わる。過去1,000件以上の実績で、地域・業界を問わず評価されている。

米国ギャラップ社認定ストレングスコーチのほか、越後雪室屋ブランドディレクター・理事、新潟県6次産業化プランナー、新潟市異業種交流研究会協同組合理事長を務める。

 

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