新潟県の企業数は10年で6.4%減少、30市町村中8割でマイナスに

帝国データバンク新潟支店は7月23日、「新潟県内30市町村 企業数比較調査(2015-2025)」を発表した。

新潟県内の企業数は2015年の3万3,368社から2025年の3万1,248社へ6.4%減少した。30市町村中、8割にあたる24市町村がこの10年間でマイナスとなっており、「新潟市」、「長岡市」、「上越市」、「三条市」、「燕市」の上位5市がいずれも減少している。新潟市の8区においては、「新潟市中央区」が2ケタ減と特に落ち込みが大きい。

新潟県の業種別で最も減少率が大きかったのは「小売業・飲食店」。次いで、「卸売業」、「製造業」と続く。一方、増加したのは「電気・ガス・水道・熱供給業」のほか、「漁業」、「林業、狩猟業」、「農業」など。農林水産業においてはこの10年間で着実に農業法人数が増加している。売上規模別では唯一、「50億円以上100億円未満」がプラスとなり、「100億円以上」も減少率は小さい。従業員数別では「100人以上300人未満」と「300人以上」が増加した。大企業は増加傾向であるのに対し、中小企業は減少している。

全体がマイナスとなったのは上位5市がいずれも減少したことが大きい。2025年における首位は「新潟市」の1万310社。全体に占める割合は33.0%で、2015年との比較では8.0%減少した。第2位は「長岡市」の4363社(構成比14.0%、2015年比3.3%減)。第3位は「上越市」の2283社(構成比7.3%、同1.4%減)だった。以下、「三条市」の1800社、「燕市」の1536社と続き、第5位まで2015年と順位は変わらないが、第6位以下には僅かだが順位の変動がある。

30市町村中、8割にあたる24市町村が2015年との比較で減少している。減少率が大きいのは「岩船郡関川村」(59社、18.1%減)、「五泉市」(555社、13.3%減)、「村上市」(725社、13.0%減)など。一方、「柏崎市」(1053社、1.3%増)が若干のプラスとなったほか、「南魚沼市」(1037社、4.4%増)、「中魚沼郡津南町」(171社、9.6%増)、「刈羽郡刈羽村」(72社、14.3%増)など中越地区の増加が目立った。

全体の33.0%を占める新潟市は、8区すべてが2015年比で減少となった。全体の平均8.0%減に対して、「新潟市中央区」(3212社、同11.4%減)のみが2ケタ減と、特に落ち込みが大きい。その業種別の内訳をみると、「小売業・飲食店」(487件、27.1%減)「製造業」(152件、26.9%減)「卸売業」(334件、23.7%減)などの減少率が大きいことがわかる。

業種別で、最も減少率が大きかったのは「小売業・飲食店」(4262社、19.5%減)。次いで、「卸売業」(2989社、17.3%減)、「製造業」(4297社、12.3%減)と続く。一方、増加したのは「電気・ガス・水道・熱供給業」(34社、61.9%増)のほか、「漁業」(41社、51.9%増)、「林業、狩猟業」(20社、42.9%増)、「農業」(778社、36.0%増)など。農林水産業においてはこの10年間で着実に農業法人数が増加している。

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