未来の“はたらく力”育む 新潟県長岡市で「こどもシゴト博」開催 (新潟県長岡市)

子どもたちがさまざまな職業を体験できるイベント「こどもシゴト博2025 in 長岡」が、7月27日(日)、長岡市のアオーレ長岡アリーナで開かれた。長岡市と明治安田生命保険相互会社が共催し、市内22の企業や団体が参加。会場は、多くの親子連れで終日活気に満ちていた。

企業キャラクターと記念写真を撮る一コマも

会場には、消防士、銀行員、アナウンサー、保育士、看護師など、子どもたちに人気の職業を模した体験ブースがずらりと並んだ。缶バッジ作りや企業クイズにも挑戦できるコーナーが設けられ、地元企業の仕事や役割を楽しく学ぶ機会となった。

この催しは、「長岡で働くおとな」と「長岡のこども」をつなぐことを目的として毎年企画されている。将来の夢や職業観を育てるきっかけづくりを目指しており、今年は午前・正午・午後の三部制で実施。入場は無料だが事前申込が必要で、特に午前の回は早々に定員に達し、人気の高さがうかがえた。

自衛隊のブースでは、ロープワーク術を学んだ

宅配業者のブースでは、長岡市内から参加した長谷川莉緒さん(5)が、指定された場所に荷物を届けて印鑑をもらい、丁寧にお礼を述べるまでの一連の流れを体験。「上手にできた。楽しかった」と笑顔で話した。

宅配業者のブースで、配達の仕事を体験した長谷川莉緒さん(左)

また、消防士のブースでは、新潟県柏崎市から訪れた伊平成希(なるき)さん(7)が、映像に映された炎に向かってホースで放水し、消火活動の模擬体験を楽しんだ。鋳造体験ブースなどもまわり、「いろいろと体験できて楽しかった」と充実した様子だった。

母・朝香さんとイベントを楽しんだ伊平成希さん

ホテルニューオータニのブースでは、子どもたちがホテリエとなって両親に食事を配膳し、実際の“おもてなし”を学んだ。スタッフの田中鈴音(りん)さん(21)によれば、ブースは多くの子どもたちでにぎわい、笑顔で溢れていた。

また、鋳造体験ブースを初めて出展した株式会社アルモの川端沙樹さん(29)は、「思っていた以上に反響があり、多くの子どもたちに体験してもらえた」と手応えを語る。

制服姿で真剣に仕事に向き合う子どもたちの姿には、未来の“はたらく力”がしっかりと芽吹いていた。

初めての出展に手ごたえを感じる株式会社アルモの川端沙樹さん

(文・写真 湯本泰隆)

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