【深刻すぎる水不足…】上越市が温浴施設を緊急無料開放、給水スポット28カ所に拡大

新潟県上越市の水がめの正善寺ダム
新潟県上越市渇水対策統括本部(本部長中川幹太市長)は7月30日、深刻な渇水状況を受け、節水対象区域に住む市民を対象に市が所有する温浴施設を7月31日から無料開放すると発表した。また、給水スポットを新たに8か所追加設置し、農作物等の被害軽減に向けた緊急支援も拡充する。

節水対象区域(正善寺浄水場及び城山浄水場配水区域)/上越市ホームページより
温浴施設の無料開放は、節水対象区域(正善寺浄水場および城山浄水場配水区域)で40%以上の節水を求められている住民の生活支援が目的。対象施設は上越リゾートセンターくるみ家族園、ゆきだるま温泉久比岐野、牧湯の郷深山荘、大潟健康スポーツプラザ鵜の浜人魚館、吉川ゆったりの郷、吉川スカイトピア遊ランド、板倉保養センターゑしんの里やすらぎ荘、うみてらす名立の8施設。節水対象区域に帰省した人や同区域に住む市民を介護する節水対象区域外の人なども利用できる。利用の際は対象者の確認を行う。
給水スポットについては、節水対象区域外に3か所、同区域内の町内会館などに8か所を新たに追加設置。節水対象区域外では柿崎区のマリンホテルハマナス、吉川区の長峰温泉ゆったりの郷、名立区のうみてらす名立の3か所。同区域内では五智3丁目会館、国府3丁目町内会館、春日山町1丁目町内会館、南本町1丁目町内会館、東城町2丁目町内会館、ファームセンター、御殿山町町内会館、津有地区公民館の8か所で、これで同区域内の給水スポットは計20か所となった。
利用時間は24時間だが、9時から17時まで給水車が巡回し、各給水スポットの仮設給水槽に給水を行う。それ以外の時間は給水車による補給を行わないため、給水できない場合がある。1人1回につき20リットルまでで、町内会館の場合は交通渋滞や事故防止のため、車での乗り付け・乗り入れは控えるよう呼び掛けている。
農作物等の被害予防・軽減に対する緊急支援では、消雪用井戸を北方地内、板倉区針地内の2か所追加し、かん水用機械等整備対策事業の支援対象経費にミキサー車等による水の運搬に要した経費を追加した。支援を希望する場合は2025年8月22日までに仮申込書を農政課または各総合事務所へ提出する。
市は「市内では住宅火災のほか、芝火災が立て続けに発生している。消火活動には大量の水を使用することから、水不足がより深刻になる恐れがあるため、火の取り扱いや火の元には十分注意し、火の用心に努めてほしい」と注意を呼び掛けている。
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