中川市長「少なくとも9月10日までは断水を回避できると見込んでいる」 新潟県上越市が水道水確保のための取り組みを発表

記者会見の様子(写真提供:上越市)
新潟県上越市の中川幹太市長は8月7日、定例記者会見を開き、渇水対策について発表した。
上越市では少雨により各ダムの貯水量が減少しており、7月15日には全市に向けて節水を要請した。他にも水道水確保のための取り組みを進めている。
市が実施していた、上越妙高駅付近の消雪用井戸から城山浄水場に水を供給するための配管工事は5日に完了し、通水を開始した。また、上越教育大学や飯地内の消雪用井戸から正善寺浄水場に水を供給するための配管工事も、8月中旬の完了と通水を目指す。廃止した旧南城浄水場の稼働に向けた工事も、10日の完了を見込む。
なお、正善寺ダムでは、平時は使用しない最低水位以下にあるダム堆砂容量の水も、水質検査や管理者である県と調整を経て、取水が可能であることを確認した。
こうした取り組みにより、「引き続き節水の徹底が前提となるが、今後の水道水の需給の見通しを改めて精査した結果、少なくとも9月10日までは断水を回避できるものと見込んでいる」(中川市長)との見解を示した。
なお、節水要請により、節水対象区域における配水量は節水要請前の1週間と比べ、1日あたり約33%の縮減が図られているという。8月7日7時時点の正善寺ダムの貯水率は10.9%となっており、降雨によって6日と比べ0.9ポイント増加したが、依然として厳しい状況が続いている。
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