「1000分の1ミリ」の精度を武器に三条の町工場が新たなブランドを立ち上げ 後藤鉄工所の挑戦

株式会社後藤鉄工所(新潟県三条市)は8月19日、長年培ってきた金属加工の精度を活かしたオリジナルプロダクトブランド「G-GOODS(ジーグッズ)」の立ち上げを発表した。
1951年の創業以来、金属加工で日本の基幹産業を支えてきた同社だが、変化の激しい現代に対応するため、自社製品の開発に乗り出した。第一弾として、ボールペン「BALLPOINT PEN (TYPE A)」を全国に向けて発信する。

『BALLPOINT PEN (TYPE A)』メインビジュアル(プレスリリースより)

後藤鉄工所は、NC自動盤やマシニングセンタ、円筒研削盤など多種多様な設備を駆使し、ギアシャフトや偏心シャフトといった精密部品の製造を得意としている。その技術は、「1000分の1ミリ」という精度を誇り、製造された部品は自動車、ロボット、農業機械など、幅広い分野で日本のものづくりを根底から支えてきた。

しかし、少子高齢化と労働人口の減少が進む地方の町工場にとって、後継者不足や人材確保は深刻な課題だ。この現状を打破し、同社が長年培ってきた熟練の技と知見を未来へ継承するため、「G-GOODS」の立ち上げを決意。自社製品の企画・開発・製造を通じて、後藤鉄工所の高い技術力と新たな挑戦を広く知ってもらうことを目指す。

後藤鉄工所 工場

「BALLPOINT PEN (TYPE A)」は、同社の金属加工のノウハウを活かしたボールペン。航空機にも使われる軽くて高硬度なジェラルミンの塊から旋盤加工で削り出すことで、繊細な美しいフォルムと軽やかで疲れにくい書き心地を実現している。価格は13,200円(税込)で、同ブランド公式サイトから購入できる。

今後は、東京駅で行われる「JRE Local Hub 燕三条 in Tokyo Station」、スパイラルホール(東京都港区)で行われる「ててて商談会」などへ出展する。同社は「『G-GOODS』製品を直接手に取れる貴重な機会となりますので、ご興味のある方はぜひお越しください」としている。

【関連リンク】
G-GOODS ブランド公式サイト

G-SHAFT 株式会社後藤鉄工所

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