【どんどん手の込んだ手口に】佐渡で特殊詐欺被害、ビデオ通話で警視庁名乗り手帳見せる

佐渡警察署は特殊詐欺(オレオレ詐欺)被害を認知し、捜査を開始したことを発表した。

被害に遭ったのは佐渡市に住む30代の男性。男性は令和7年9月3日午前11時過ぎ頃、携帯電話に「十
9」から始まる番号から着信があり電話に出たところ「警視庁捜査二課」を名乗る男から、「兵庫県警と合同捜査している事件にあなたが関わっている。詳しくは兵庫県警の警察官から説明してもらうので電話を繋ぐ」などと言われた。その後、電話は兵庫県警察本部を名乗る男に代わり、その男から、「国際振込詐欺グループの被疑者を逮捕したが、被疑者が使用していた口座の中にあなた名義の口座があった。あなたが事件に関わっていないことを証明するために捜査に協力してもらう必要がある。詳しくはビデオ通話で説明する。」と言われた。

被害男性は兵庫県警を名乗る男の指示通りに通信アプリをインストールしたとろビデオ通話の着信があり、警視庁捜査二課を名乗る男が映る。その際、男はカメラ越しに警察手帳を見せてきたという。

男は、「事件捜査に協力してもらう必要があり、ビデオ通話で取調を行う。」と言い、更に、「あなたが事件に関わっていないことを証明するために、こちらが指定する口座にお金を振り込んでもらう必要がある。捜査に協力しなければ強制捜査になり逮捕される。」と言い、「逮捕状」と記載された書類の画像と振込指定口座が記載された画像を送ってきた。

被害男性はその日のうちに、佐渡市内のATMから、指定された口座に約80万円を振り込み、そのままだまし取られた。被害男性が取引明細書の画像を犯人に送信したところ、「20分後に折り返し連絡する」と返信があったが連絡がなく、通信アプリで電話しても応答がなかったことで騙されたことに気づいたという。

佐渡警察署では「+(プラス)から始まる国際電話番号による特殊詐欺被害が急増している。海外の方と電話する必要がない方は、国際電話の利用休止手続きをすることを勧めている」「警察が携帯電話のビデオ通話などで取調べをすることは絶対にない。また警察が「逮捕状」や「供述調書」などの画像を送ることは絶対にない」「警察が金銭を要求することは絶対にない」と注意を呼び掛けている。

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