【地域の技術と誇り】燕物産、カトラリー2製品が「メイド・イン・ツバメ」認定取得

江戸時代に創業した「日本最初の金属洋食器製造専門メーカー」燕物産株式会社(新潟県燕市)は、同社のカトラリー製品「Ten」と「Stilla」の2製品が、燕商工会議所の認定委員会による厳格な審査を経て、「メイド・イン・ツバメ」の認定を取得したと発表した。

メイド・イン・ツバメマーク認定は、燕地域で作られた製品に与えられる認定で、認定基準には商品の原産地や品質・安全性の評価が含まれる。そのため単に燕市で生産されているだけではなく、丹精込めて製造された安全で高品質な商品であるという証明になるという。

認定日に関しては、「Stilla」が2025年6月18日付(登録第2025-0010)、「Ten」が同年7月22日付(登録第2025-0024)。

左側:Stilla 右側:Ten

「Ten」は、着物柄や日本画、日本家屋の美しさをデザインに取り入れた新しい「和の匙(さじ)」をコンセプトに作られている。
職人の手の動きがそのまま模様として現れる唯一無二の仕上がりが特徴で、高いデザイン性を持ちながら耐摩耗性が高く、食洗機の利用も可能という実用性を兼ね備えている。

この製品は、最終仕上げの一部である表面処理(PVDコーティング)を、福井県鯖江市で加工したといい、産地間連携によるものづくりの深化が今回の認定につながった。

「Stilla」は発売から70年となる従来品の「ライラック」をもとに機能とデザイン性を追求し、次の100年の新たなスタンダードを目指す商品として開発された。
日本人の口の大きさにフィットするよう横幅を調整し、口を大きく開けなくても使いやすい形に改善するとともに、持ちやすさとデザイン性の両立、軽量化も実現している。

同社は、今回の認定を機に、今後も燕の伝統技術と地域の誇りを最大限に活かした製品開発と製造を継続していく方針だ。「産地の誇りと技術を基盤にしつつ、他産地や異業種との連携も深めながら、新しい価値創造に取り組んでまいります」(プレスリリースより)としている。

左)専務取締役 捧開維(11代目) 右)代表取締役社長 捧吉右衛門(10代目)(プレスリリースより)

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燕物産株式会社

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