【紅葉シーズンついに到来】妙高の秋に滝・高原・温泉に彩り広がる
新潟県妙高市では、10月中旬から下旬にかけて市内各地の紅葉が見頃を迎えている。行楽シーズンを迎え、週末には多くの観光客が自然豊かな妙高の紅葉を楽しんでいる。
笹ヶ峰高原では、標高1,300メートルの広大な高原にモミジやカエデ、ブナ、ミズナラ、シラカバ、ナナカマドなどが色づき、笹ヶ峰牧場や笹ヶ峰ダム、夢見平遊歩道周辺を巡るハイキングが人気を集めている。
「平成の名水百選」に選ばれた宇棚(うだな)の清水では、夏でも水温6度の清らかな湧水が流れ、流量は1分間に3,300リットルと豊富。現在も訪れる人が気軽に水を汲めるように水場が設置されている。
妙高市を代表する景勝地・苗名滝は「地震滝」とも呼ばれ、落差55メートルの豪快な水の流れと、周囲の紅葉が織りなすコントラストが見事だ。「日本の滝百選」にも選ばれており、駐車場から滝つぼ付近までは遊歩道を15〜20分ほど歩いて到着する。
マグマの冷却によって形成された柱状節理が特徴で、滝の轟音とともに迫力ある景観を楽しむことができる。2016年には新たな市道「苗名滝川街道線」が整備され、関川沿い約1.5キロの道路は大型バスも通行可能。駐車場は普通車104台、大型車11台を収容できる。入口近くの「苗名滝苑」では名物の流しそうめんが人気で、隣接するカフェでは地元産ブルーベリーやラズベリーを使ったソフトクリームも楽しめる。
関温泉周辺の不動滝も、紅葉の隠れた名所として知られる。関温泉の駐車場から徒歩15分の不動橋周辺では、赤や黄に染まる木々とともに、落差20メートルの滝が織りなす光景が広がる。県道396号線は道幅が狭いため、車での通行には注意が必要とされる。
燕温泉では、大田切川渓谷や落差80メートルの惣滝(そうたき)が見頃を迎えている。駐車場から徒歩約15分の展望台からは、黄金色に染まった渓谷を一望でき、野天風呂「黄金の湯」から眺める紅葉は格別である。
妙高杉ノ原スキー場では、全長3,074メートルの杉ノ原ゴンドラが紅葉観光客に人気だ。約15分の空中遊覧で標高1,500メートルの山頂駅に到着し、車窓からは赤や橙に染まる山々が手に届くほどの距離に見える。晴天時には展望広場から富士山を望むこともでき、山頂ではブナやシナノキ、ダケカンバなどの巨木が点在する湿原遊歩道の散策が楽しめる。
妙高高原スカイケーブルでは、山頂付近が10月上旬から中旬、山麓駅付近が10月中旬から下旬にかけて紅葉の見頃を迎える。11分間の空中散歩では、野尻湖や斑尾山を望む大パノラマが広がり、標高1,300メートルの山頂駅周辺にはブナの原生林を歩くトレッキングコースが整備されている。2024年秋には新型ゴンドラが導入され、広い窓から四季の景色を一望できるようになった。山頂エリアではアートイベントなども開催され、ペットも無料で乗車できる。
ロッテアライリゾートでは、11月上旬から紅葉ゴンドラが運行される。片道約20分の空中散歩で標高約1,000メートルの膳棚ステーションへ向かうルートでは、眼下に広がる田園や信越の山々、日本海の遠景を一望でき、天候次第では佐渡島まで見渡せる。ペット同乗も可能で、家族連れにも人気だ。
妙高の象徴ともいえる「いもり池」では、池を囲む遊歩道が整備されており、誰でも気軽に紅葉散策を楽しめる。風のない日には、水面に紅葉と妙高山がくっきりと映り込み、写真愛好家に人気のスポットとなっている。隣接する「妙高高原ビジターセンター」では、妙高戸隠連山国立公園の自然を学べる展示が充実。訪れた人々が「フィールドを楽しむための情報」を得られる拠点として、多くの観光客が立ち寄っている。
紅葉と温泉、滝、ゴンドラが一体となった妙高の秋は、訪れる人々に多彩な魅力を届けている。各スポットでは安全に楽しむための遊歩道整備や駐車場の完備も進んでおり、今まさに紅葉観光のベストシーズンを迎えている。
(注)写真はすべて以前のもので今年の紅葉ではありません。








