【キシャメシ】十日町の昼は「へぎそば」と「切ぜえ丼」で決まり!(新潟県十日町市 妻有(つまり)の食工房 直志庵さがの)

本日は諸用で新潟県十日町市へ。当地へ来た際の昼は、決まって「妻有(つまり)の食工房 直志庵さがの」に立ち寄る。国道117号沿いに店を構え、京風手打ちうどんと、十日町産そば粉100%のへぎそばが看板メニューだ。店主・志賀さんの手仕事が光る一膳は、地域の食文化を今に伝えている。

平日限定のランチセットのなかでも人気なのが「へぎそばランチ〈切ぜえ丼〉」(1,650円 税込み)。

「切りぜえ」とは、十日町・魚沼地方に伝わる郷土食で、細かく刻んだ野沢菜などの漬物や生大根、納豆を魚沼産コシヒカリにのせて供するもの。シャキシャキとした漬物の歯触りと納豆のねばりがご飯とよく合い、へぎそばと合わせることで、この地域の味覚を丸ごと堪能できる。観光客にも人気の一品だ。

まずは切りぜえ丼をひと口。納豆のねばりと刻んだ野沢菜、大根の食感がご飯に絡み、海苔の香ばしさがふわりと広がる。素朴ながらも、箸を進めるたびに香りが立ち、自然と笑みがこぼれる。

続くへぎそばは、つるりと滑らかな喉ごしとしっかりとしたコシが共存。当地ではからしを添える習慣があり、つゆに少し溶かしてすするのが通の食べ方だ。ピリッとした辛味がそばの風味を引き締め、田舎そばとの合い盛りで味に深みが出る。「びゃ〜、これはうまい!」 何度食べてもうまい! そりゃあ、何度も通いたくなるよね。

見よこの絹のような美しさ

ちなみに、食べ方のおすすめは、切ぜえ丼とそばを交互に。ねばりのある丼で口中を包み、そばでさっと流す。このリズムが心地よい満腹感をつくる。木のスプーンは丼の混ぜ役として活躍し、箸休めのサラダが程よい口直しになる。

店をあとにすると、秋の空気が澄んでいた。店の前を通る国道を、魚沼方面へ抜けるトラックが静かに走り抜ける。頬をなでる風の冷たさに、へぎそばの余韻がまだ喉に残っている。次に十日町を訪れるときも、きっとこの味に会いに来るだろう。

店舗情報

妻有の食工房 直志庵さがの

住所 十日町市伊達甲1047-11

電話番号 025-758-4001
営業時間 11:00~15:00(LO  14:30)/17:30~20:00(LO  19:30)
休み 無休
席数 12席
駐車場 30台
公式サイト https://r763400.gorp.jp/

(編集部 Y)

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