ユースエール認定は県内100社で全国1位に 新潟労働局、ユースエール企業ともにす企業を新たに計4社認定

左から、三條金属業務管理部の洲崎明日香係長、越後交通鉄工所の諏訪部達代表取締役社長、新潟労働局の福岡洋志局長、テック長沢の長澤智信代表取締役、ニコ精密機器業務グループの平賀文康グループ長

厚生労働省新潟労働局はこのほど、株式会社越後交通鉄工所(新潟県長岡市)と三條金属株式会社(新潟県三条市)を若者の採用や育成などに力を入れる「ユースエール認定」企業、株式会社テック長沢(新潟県柏崎市)とニコ精密機器株式会社(新潟県南魚沼市)を障害者雇用について優良な「もにす認定」企業と認めた。10月31日には認定通知書交付式を開き、同局の福岡洋志局長が各社へ認定証を手渡した。

ユースエール認定は、若者の採用や育成に積極的で、離職率や所定外労働時間、有給休暇取得などについて一定の要件を満たす企業(常時雇用する労働者が300人以下)を厚生労働大臣が認定する制度。今回の認定により、県内のユースエール認定企業は100社となり、全国1位の認定数となった。

越後交通鉄工所の諏訪部達代表取締役社長

三條金属業務管理部の洲崎明日香係長

越後交通鉄工所では、バックオフィス部門とDX部門を新設し、業務の負担を軽減。また、ノー残業デーの設定や看護・介護休暇の有給化などの取り組みも進める。同社の諏訪部達代表取締役社長は「このような取り組みを発信することで、Uターン就職や中途採用の応募が増え、若い人材を多く迎えることができた。今回の認定を励みに、これからも若年層の採用と育成を進め、社員の育成と会社の更なる発展に勤めたい」と話す。

三條金属は耐摩耗性に特化した鋳物を製造する企業で、人材育成のための研修制度や社内検定なども設定している。同社業務管理部の洲崎明日香係長は「私自身も、プライベートを充実させることで仕事も頑張ることができた。長い時間を過ごす会社だからこそ、たくさんの学びが得られて充実した場所にしたい。製造業で働きたいと思う若手を増やせるよう、さらに尽力していく」と力を込めた。

テック長沢の長澤智信代表取締役

ニコ精密機器業務グループの平賀文康グループ長

今回は、もにす認定企業も2社認定。もにす認定は、障がい者雇用の促進および雇用の安定に関する取り組みの実施状況などが優良な中小事業主を厚生労働大臣が認定する制度。

テック長沢の長澤智信代表取締役は「これまで障害者雇用を10年以上、できる限り尽力してきた。障害というよりも、誰にでもある個性の1つとして捉え、誰もが働きやすい環境作りを目指した。その結果、障害者だけでなく外国人など、どのような人でも一生懸命元気に働ける環境ができてきている」と解説。また、同社は柏崎市から「障がい者活躍推進アドバイザー」に任命されており「今後も様々な人が活躍できるような企業作りと地域作りをしていきたい」とした。

ニコ精密機器業務グループの平賀文康グループ長によると、同社は「弊社では常に、(障害者の)受け入れ職場や指導性を独立させないこと、一部の人や部署だけに任せっきりにせず、会社でサポートする体制や風土を醸成することを心がけている」ほか、前例や固定観念に固執しないことや、専門機関からのアドバイスを活用することを重視。「一般論だけでなく、自社と、そこで働く人に合う手法を見つけるようにしている」と話した。

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