【経済効果13億円超】ASPAC新潟大会、来年6月に過去最大8,000人来訪へ 市内全域で「ウルスパ」同時開催
2026年に開かれる国際青年会議所(JCI)のアジア太平洋地域会議「ASPAC(アスパック)新潟大会」に向けて、一般社団法人新潟青年会議所と市内有志でつくる「NIIGATA ULTRA SPARK(ウルトラスパーク)」実行委員会が11月20日、新潟市中央区で記者発表会を開いた。ASPACの参加者約8,000人が新潟を訪れる見通しで、県内では過去最大規模の国際会議となる。会場周辺だけでなく市内全域で、市民参加型のイベントや社会実験を同時多発的に展開し、国際都市としての変化を生み出すことを目指す。
ASPACは世界112カ国・地域に広がるJCIの国際会議で、アジア太平洋エリアのメンバーが集う。国内開催は約4年に1回で、前回は2022年の堺高石大会(大阪府)。会場となる朱鷺メッセには、約50カ国から8,000人が来場し、うち3,000人は海外参加者と見込む。大会を主管する新潟青年会議所の宇尾野伸実行委員長は「参加者の7割以上が経営者層。通常の観光以上の経済効果が期待でき、試算は13〜14億円にのぼる」と説明した。

2026 ASPAC Niigata. Japan.公式サイトより、大会テーマは「Be the Change For a Brighter Future」、シンボルマークには、新潟発祥の錦鯉をモチーフにしている
大会テーマは「Be the Change For a Brighter Future」。シンボルマークには、新潟発祥の錦鯉をモチーフにした。「錦鯉は成長とともに姿が変化する魚。ASPACを契機に、新潟や参加者が変化し続ける未来を描いた」と宇尾野実行委員長。大会を通じた効果として、新潟のブランディング向上、国際都市への変革、国際ビジネスの機会創出、青少年の国際交流推進、シビックプライドの醸成を掲げた。
発表会に出席した中原八一市長は、2024年カンボジア・シェムリアップでの誘致活動を振り返り、「8,000人規模の国際来訪は新潟で初めて。新潟の魅力を世界に発信し、市民にもシビックプライドを持つ機会にしたい」と述べ、市として全面協力する姿勢を示した。
一方、ASPACと同時期の6月13、14日には、市民参加型の都市イベント「NIIGATA ULTRA SPARK(通称:ウルスパ)」を開催する。座長を務める小田嶋壽信氏は、「新潟が一つになって挑戦する機会。市民が主役になり、街の新たな価値を見つける2日間にしたい」と強調した。
ウルスパの柱は三つ。第一は、古町、本町、白山公園、万代、沼垂、新潟駅周辺など“新潟2キロ”を中心に、市内の象徴的イベントを同時多発で展開すること。すでにキャンドルガーデン、ピースバンク、にいがた総おどりなどが参加を表明している。
第二は、商業活性化企画「ORANGE WEEKEND」。市内の小売店や飲食店が自由に特典やセールを設定し、参加者が街歩きを楽しみながら買い物できる仕組みだ。
第三は、「WALKING and SPARKING(アルスパ)」と名付けた歩行回遊の促進策。新潟2キロ(往復約8,000歩)を歩くことで、交通混雑の緩和や健康づくり、都市の再発見につなげる。
このほか、居酒屋のアーリーオープン、多言語メニューの推進、区外タクシー支援、ライドシェアの活用など、多くの社会実験も並行して検討されている。
佐藤俊輔事務局長は「ウルトラスパークは市民の方の参加があって初めて形になる取り組みであり、歩いて街を巡り、新しい魅力を見つけてもらいたい。市内の店舗やイベントも自由に参画できるので、多くの方に加わっていただき、一緒に街を盛り上げたい」と協力を呼びかけた。
【関連サイト】
2026 ASPAC Niigata. Japan.公式サイト





