【妙高七五三の湯】妙高高原温泉郷、標高差が生む多様な泉質と湯色 温泉ソムリエ発祥の地で肌質に合わせた温泉選び

赤倉温泉街
妙高高原温泉郷(新潟県妙高市)は、日本百名山の妙高山(標高2,454メートル)の山麓に広がる温泉地。七つの温泉地、五つの泉質、三つの湯色という多様性から「妙高七五三(なごみ)の湯」と呼ばれている。標高や源泉の違いによって泉質や湯の色、効能が異なり、全国的にも珍しい温泉群となっている。温泉ソムリエ発祥の地とされる妙高において、肌質や体調、目的に合わせて最適な温泉を選ぶことができる。
温泉郷は、赤倉温泉、新赤倉温泉、池の平温泉、妙高温泉、杉野沢温泉、燕温泉、関温泉の七つで構成される。五つの泉質は単純温泉、塩化物泉、炭酸水素塩泉、硫酸塩泉、硫黄泉で、湯色は透明な湯、白濁した湯、赤褐色の湯に加え、一部では黒泥湯もある。

赤倉観光ホテル

赤倉温泉 遠間旅館

池の平温泉アルペンブリック 露天風呂

妙高温泉 香風館

関温泉 朝日屋

燕温泉 黄金の湯
赤倉温泉・新赤倉温泉は妙高高原エリアで最も大規模な温泉リゾート地で、江戸時代から続く歴史を持つ。泉質はカルシウム・マグネシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉で、硫酸塩泉と炭酸水素塩泉という美肌効果の高い成分を併せ持つことから「肌美人の湯」と呼ばれている。
池の平温泉は白樺林といもり池を中心に広がる高原の温泉地で、無色透明な単純温泉のほか、一部施設では珍しい硫黄泉の黒泥湯がある。
妙高温泉は妙高高原駅近くに位置し、妙高山中腹の南地獄谷から約10キロメートルにわたり引湯している。この長い引湯の間に天然の湯もみ効果が働き、さらりとした柔らかい泉質に変化する。
杉野沢温泉は苗名滝や笹ヶ峰高原、妙高杉ノ原スキー場への入口にあり、クレンジング効果の高い炭酸水素塩泉を含む。角質を落として肌を滑らかにする「美人の湯」と呼ばれている。
燕温泉は標高約1,100メートルに位置する妙高山の登山口にある山あいの秘湯で、湯色は乳白色で強い硫黄の香りが特徴。無料の野天風呂「黄金の湯」(男女別)と「河原の湯」(混浴)は野趣あふれる秘湯として登山客や湯治客に利用されている。三大美人泉質である炭酸水素泉、硫酸塩泉、硫黄泉をすべて含む「トリプル美肌の湯」として知られている。
関温泉は標高約900メートルに位置する歴史ある秘湯で、湯に多く含まれる鉄分が空気に触れて酸化することで赤褐色に変色する。戦国時代には上杉謙信の隠し湯であったという伝承も残る。
妙高高原温泉郷は標高が高く、四季を通じて豊かな自然に囲まれている。冬は各温泉地が周辺のスキー場と連携し、アフタースキーの憩いの場として多くの人で賑わいをみせている。
