【差し押さえ逃れで現金隠す】佐渡市の「廃パチンコ店」をめぐる紛争、強制執行妨害などで建物所有者を逮捕
佐渡警察署および県警捜査二課は12月3日、神奈川県横浜市鶴見区に住む無職の男(66)を強制執行妨害目的財產損壞等の容疑で逮捕した。
逮捕された男は、佐渡市内に所有していた建物(旧パチンコ店、地上3階建)の老朽化が進み、倒壊などの危険も伴うことから、佐渡市から再三にわたって解体撤去を命令されていた。ところがこれに対し、一向に応じる様子がないため、市は行政代執行法に基づく代執行として同建物の解体等を行った。解体に要した代執行費用約4,700万円は、市が男に対し令和3年4月の納付期限で請求したが、納付期限を過ぎても一向に支払う態度を示さなかった。
さらに男は、代執行費用を支払わなければ強制執行(財産差し押さえ)を受けることが予想される状況であったため、令和4年頃から令和6年6月ごろの間に自らの預金口座から複数回にわたって現金を引き出し、財産を隠匿した疑いが持たれている。佐渡市による告発で、警察が捜査を開始した。
警察によると男は「隠匿のためではなく生活費に充てるために現金を引き出した」などと供述し、犯行を否認している。警察では引き続き捜査を行っている。
