【新潟県ワイナリー協会設立】日本酒の国でも存在感示す、個性豊かな10蔵の“アッサンブラージュ”

新潟県内10蔵のワイナリー代表者が集い、新たに生まれた横のつながりを確認

新潟県10カ所のワイナリー(※会員資格:新潟県内で果実酒用ブドウを栽培し、果実酒を製造する酒類製造業者)が加盟する「新潟県ワイナリー協会」が12月10日に設立。新潟市中央区の新潟日報メディアシップにおいて記者会見と試飲会が開かれた。

日本ワインの生産地が全国各地で注目される中、新潟県のワインはその地力と個性でゆっくりと存在感を高めてきた。一方で、点在するワイナリーが単独で活動する中、産地としての連携強化は長年の課題でもあった。この度の協会の設立は、約130年の歴史を誇る新潟県のワイン文化が、地域ブランドの価値を高める新たな物語の始まりとなる。

「情報発信と醸造技術の共有による品質向上を」と高岡成介会長

活動ビジョンを説明する今井卓副会長(カーブドッチワイナリー代表取締役)

初代会長の株式会社岩野原葡萄園・高岡成介代表取締役社長は「設立の目的は新潟県ワインの認知向上と魅力の発信強化。新潟と言えば日本酒のイメージだが、素晴らしいワイナリーがあることを知ってもらいたい。南北300キロメートルに伸びる県域は、各地で自然も気候も違う中で多種多様なワインを作っている。海の幸、山の幸、里の幸に恵まれた豊かな食文化もありワインを楽しめる土壌が揃っている。また、ワインの世界には『テロワール』(ワイン葡萄が栽培される土壌、風土、気候など自然環境)という言葉があるが、日本ワインにはこれに『人の営み、努力』が加わる。新潟の自然と向き合った醸造技術の情報共有も行い、より良いワインを作っていきたい」と設立意義を説明した。

協会活動の本格スタートとして、来年3月に開かれるにいがた酒の陣に参加し、県外から多くの人が集まる場で県産ワインの魅力を発信することも明らかにした。

 

こんな記事も