十日町市の飲食店で食中毒 9人発症、カンピロバクター検出

新潟県は12月31日、十日町市内の飲食店が提供した飲食物が原因とみられるカンピロバクターによる食中毒が発生したと発表した。

県によると12月26日11時ごろ、十日町保健所管内の医療機関から、胃腸炎症状で受診した4人が同月21日に十日町市内の飲食店で会食していたとの連絡があった。保健所が調査した結果、同日、飲食店「割烹どばし」の弁当を喫食した1グループ2人と、会食で利用した1グループ18人の会食客のうち9人が同月23日1時以降、下痢や発熱、腹痛などの症状を呈していたことが分かった。

患者5人の便からカンピロバクターが検出されたことや、共通する飲食物が同店で提供されたものに限られること、医師から食中毒の届出があったことから、十日町保健所は同店が提供した飲食物を原因とする食中毒と断定した。患者はいずれも快方に向かっているという。

摂食者は20人で、患者は9人(男性3人、女性6人、20歳代から50歳代)。このうち4人が医療機関で治療を受けたが、入院者はいなかった。原因施設は十日町市水口沢の「割烹どばし」。病因物質はカンピロバクター・ジェジュニとされた。

十日町保健所は同店に対し、12月31日から2026年1月1日までの2日間の業務停止処分を行い、調理施設の清掃や器具の洗浄消毒、調理従事者への衛生教育を指示した。

県によると、2025年の県内の食中毒発生件数は12月31日現在で22件、患者数は230人となっている。

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