今年50周年を迎えた新潟市水族館「マリンピア日本海」

ノドグロの人工孵化育成に成功

今年開館して50周年の「マリンピア日本海」

1967年(昭和42年)新潟地震復興記念として新潟市に水族館ができてから今年は50周年にあたる。現在の「マリンピア日本海」は2代目の水族館として、1990年(平成2年)7月に開館し、4年前の2013年(平成25年)にリニューアルオープンしている。

リニューアルを機に、「(公財)新潟市海洋河川文化財団」という施設の管理を行う専門の財団を立ち上げた。これにより、水族館の使命である「水生生物の多様性」「海洋河川環境の重要性」などを市民に知ってもらうための基礎となる調査・研究事業に力を入れることが可能になった。

その成果の一つに、2013年に世界で初めて成功した「アカムツ(ノドグロ)」の人工孵化育成がある。展示課の新田主査によれば、魚類は世界で1万7000種あるが、その中で、卵から育成できるのは約200種。アカムツはその一つであり、さらに、その中でも卵の孵化が難しい浮性卵の一種に当たるという。

水深2、300メートルに生息するこのアカムツという魚は非常にデリケートな面があり、水槽を移しただけでもストレスでエサを食べなくなって死んでしまうほどだと言う。このような孵化・飼育が難しい魚であるため、2008年から館内で展示を始めてはいるが、卵から育てたものではなく、採取した成体を展示している。このため、年中見ることはできなかった。

日本海水産研究所との共同研究

展示課の新田主査

このように飼育の難しいアカムツの飼育ができるようになったのは、2010年以降のこと。受精卵から生まれた稚魚を19日間育成させることに成功し、その成果をホームページ上に載せたところ、たまたま隣接する、国の機関「日本海水産研究所」の研究員の一人がそれを見つけて興味を持ち、共同研究が始まることになった。

共同研究では、研究所が所有していた研究データを、それまでと違った視点で見ることによって新しい気づきが有ったほか、研究員と飼育員という違う立場や専門の違う人間が意見を交わすことで新しいアイデアや知見を共有することができたという。その結果、最適な水温など孵化育成の条件が分かってきた。

そして、卵から孵化した稚魚を成魚にまで育てることができるようになり、2013年からアカムツの常設展示を行っている。

ミュージアムショップ「マリンピアハート」