【記者ノート】『建設ディレクター』設置の竹内電設代表取締役竹内一公氏インタビュー 「若い社員を育てながら、“やりがいと誇りの持てる総合電気設備企業”を確立したい」との想い

柏崎市茨目にある株式会社竹内電設の本社

Ni-Fulゴールド認定で出産祝金大幅アップに

株式会社竹内電設(柏崎市茨目)は昨年10月、新潟県の「多様で柔軟な働き方・女性活躍実践企業認定制度(愛称:Ni-Ful=ニーフル)の「ゴールド認定」取得した。男女ともに働きやすく、仕事と家庭生活等が両立出来る職場環境づくりに取り組む企業を認定する制度で、これまで同社が仕事と育児の両立支援や働き方改革の推進などを実践して来たからだ。この認定を機に、1月1日付で社内規定を改正し、出産祝金を今までの5,000円から10万円に、結婚祝金3万円を5万円に増額した。電気工事業を含む建設業界が高齢化や人材不足という課題に直面している中、同社はDX(デジタルトランスフォーメーション)と分業化を進めてきた。出産祝金や結婚祝金の大幅アップもこうした業務効率化の成果を社員に還元するものだ。

先輩のサポートで若い社員に責任ある仕事を体験させ若い社員を育てる社内風土を築く

インタビューに応じる株式会社竹内電設の3代目社長の竹内一公氏

昭和26年7月、現社長の祖父が国鉄の車掌から転身し、電気工事業を創業したのが同社のルーツ。その後、現社長の父が2代目として引継ぎ大きく業績を伸ばした。なお、2代目社長が半世紀程前に「上越サンプラザホテル」を上越市役所に近い同市新光町に建設し、現在も営業している。

3代目の一公社長は大学卒業後、静岡県のベンチャー企業で働き、その後新潟市の電気工事会社で経験を積んだのち竹内電設に入社した。20代の頃から当時の社長である父に対して「若い社員を採用して欲しい」と訴えたが、当時は中途採用主体で社員の平均年齢は上がっていった。34歳で父の跡を継ぎ社長に就任してからは新卒者の採用に力を入れて来た。竹内社長は「やりがいと誇りの持てる若い社員を育てなければ、電気工事業としての会社の未来はない。若者が活き活きと活躍できる社内風土を築いて来たつもりだ」と胸を張る。

同社では、直近6年間で新卒者の離職率ゼロ%を継続しているが、これは竹内社長を先頭にして取り組んで来た“若者ファースト”の成果であろう。そこで、同社長の若手社員の育て方に目を向けたい。

“『建設ディレクター』設置やバディ制度”導入により、新人や経験の浅い社員をバックアップ

株式会社竹内電設が電気設備工事を施工した柏崎市文化会館アルフォーレ

当社では『建設ディレクター』という職種を採用し、業務のDX化やバックオフィス業務の集約化を図っている。加えて、先輩技術者(バディ)が若手の現場監督をしっかりサポートしながら、2~3名の体制で数千万円の工事を完成させるという“バディ制度”の成果も出てきている。「高い目標に取り組むなかで、若者がものづくりのおもしろさも感じて、予想以上の成果を出してくれて、私もとても嬉しい。更に若者も経験を重ね5~6年経つと、億単位の仕事もしてくれる。利益率とともに施工品質も向上している。これまで女性社員と言えば事務員というイメージだったが、建設ディレクターは技術者のバックアップが主だとしても、施工管理だって出来るし、やることで自信もついてくる」と社長も大いに期待している。同社は柏崎市文化会館アルフォーレや株式会社ブルボン本社ビル、オフサイト型太陽光設備整備工事など、柏崎市を中心に工場、学校、オフィスビル、住宅まで幅広い電気設備工事を行っている。

今後の人事戦略について

最後に柏崎市と言えば、柏崎刈羽原子力発電所の再稼働が話題となっており、竹内社長も「再稼働により柏崎市の産業経済に少しでも活気が戻って欲しい」と話してくれた。

市内経済に明るい兆しが見えるものの、新卒者の採用環境は厳しさを増しているなか、「これまで通り、若手社員を積極的に現場責任者に抜擢し、手厚いサポートで安心感を与えながら高い施工品質を維持することで、社員に自信や連帯感を芽生えさせていくのが当社の方針」。社員の定着化を図ると同時に「当社の人材育成や福利厚生の考え方を地道に説明し、採用につなげたい」としている。

株式会社竹内電設の電気設備工事現場の従業員

 

竜 哲樹(にいがた経済新聞顧問)
昭和25年新潟県上越市吉川区生まれ、新潟県立高田高等学校卒業。昭和48年3月富山大学文理学部卒業(教員免許取得)。元産経新聞社記者、元上越市議会議員。にいがた経済新聞社顧問。

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