【コラム】令和8年1月、本年もよろしくお願いします|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)

前回:【コラム】12月、今年もお世話になりました|益田浩(元新潟県副知事・前中国運輸局長)

1.はじめに

早くも年明けから1カ月近く経ちました。皆様、本年もよろしくお願いいたします。

例年、初詣は大混雑するので、年末のうちに「申し訳ございません」とお詫びしつつ、フライングの初詣をするのですが、結構、同じことを考える方も多いようで、訪れた3カ所(日枝神社、大國魂神社、穴八幡宮)ともそれなりに混みあっていました。「来たる年は戦争や自然災害の無い平和・平穏な一年になりますように」との願いを込めて参拝してきました。既にきな臭さも漂っていますが、残り11カ月、明るい話題が多くなりますよう、祈念しております。

日枝神社(東京都千代田区)

大國魂神社(東京都府中市)

穴八幡宮(東京都新宿区)

 

2.三が日は駅伝三昧

広島の実家への帰省は年末に済ませ、年始はのんびりと過ごしました。私の今年の三が日は駅伝三昧でした。

元日はニューイヤー駅伝(全国実業団対抗駅伝競走大会)で、2日と3日は箱根駅伝(東京箱根間往復大学競争駅伝が正式名称らしい)です。5年くらい前から箱根駅伝に興味を持ち、毎年、テレビ中継を観ています。見始めた頃、箱根駅伝を走っていた選手が卒業して実業団に入り、ニューイヤー駅伝に出場するため、ニューイヤー駅伝も観るようになりました。今年優勝したGMOインターネットグループには、太田蒼生選手(青山学院大学卒)や鶴川正也選手(同)、2位のロジスティードにも、平泉清澄選手(中央大学卒)など、前年の箱根駅伝で活躍したビックネームを多く目にします。それ以外にも、3位のトヨタ自動車に所属する田澤廉選手と鈴木芽吹選手(いずれも駒沢大学卒)とワクワクする名前がありました。

今年の箱根駅伝については、衆目が一致すると思いますが、5区の山登り区間での黒田朝日選手(青山学院大学)の走りが何と言っても圧巻でした。例年、箱根駅伝では圧倒的に強く、王者と呼ばれる青山学院大学も、今回は序盤に出遅れ、平地では実績を残している黒田選手と言えども、初挑戦の山登りで、かつ、前を走るのは早稲田大学の山の名探偵(工藤慎作選手)となれば、それなりに苦戦するのではと、素人の予想をしながら観ていました。しかしながら、結果は、小田原中継所では5位、トップの中央大学とは3分24秒差、2位の早稲田大学とは2分12秒の差があったにもかかわらず、逆に18秒の差をつけてトップでゴールインしました。前年の若林宏樹選手(青山学院大学)が区間新を記録した時も驚異的だと思いましたが、今回、2分弱(1分55秒)も区間新記録を更新しています。もはや異次元、まさに「シン・山の神」としか表現しようが無いし、初の山登り区間に起用した原晋監督の眼力には脱帽するしかありません。2人ともすごいです。なお、黒田選手による早稲田大学の運営管理車へのピースが一部で(批判的に)話題となっていましたが、大相撲でのモンゴル出身横綱によるガッツポーズと比較すれば、全く罪は無いと思います。黒田選手は大学卒業後、GMOインターネットグループに所属するとの報道があり、ニューイヤー駅伝やマラソンでの活躍を大いに期待しています。

1月18日には、ひろしま駅伝(天皇盃 全国都道府県対応男子駅伝競走大会)が開催されました。中国運輸局長として広島で勤務した当時は沿道に応援に行きましたよ。TV中継と違って、目の前だとあっという間に通り過ぎてしまうので、そのスピードに驚きました。

ちなみに、私が駅伝に興味を持ったのは、NGT48・1期生の西村菜那子さん(2022年9月卒業)のおかげです。西村さんは西村駅伝という箱根駅伝の名選手を招いたトークイベントを開催するなど、折に触れ、駅伝の魅力を熱く語っており、いつの間にか、駅伝への熱が伝播しました。ひとりの駅伝オタを誕生させた西村さんに感謝です。

3.1月の出来事

昨年に続き、今年も新国立劇場(初台)で歌舞伎公演を観劇してきました。演目は17年ぶりの上演となる「鏡山旧錦絵」で、私は初見でしたが、いつもどおり、筋書とイヤホンガイドの助けにより、しっかり楽しめました。終演後は出演の尾上菊五郎さんを囲む懇親会があり、同じテーブルで会話できました。2ショットも撮影しましたが、残念ながら公開できません。映画「国宝」の大ヒットにより、歌舞伎の公演に足を運ぶ方が増えたと聞いています。今年は私も歌舞伎のほか、文楽や落語にも行きたいなと思います。

新春歌舞伎公演(新国立劇場)のポスター

そのほか、1月中旬には、新潟県の花角知事を囲む会がありました。東京電力の柏崎刈羽原子力発電所の再稼働問題にひと区切りをつけられ、大変お疲れ様でした。東京電力管内の電力ひっ迫の回避及び電力料金の高騰の抑制に寄与するものと歓迎します。あわせて、周辺自治体や新潟県への地域貢献や経済活性化へ寄与も期待されるところです。この懇親会の際には、新潟県が新たに開発したお米「なつほなみ」のおにぎりをいただきました。コシヒカリが中生、新之助が晩生であるのに対し、なつほなみは8月中に収穫できる極早生で、高温への耐性も強いとのことです。粒は大き目でしっかりしており、冷めても美味しいお米です。昨今の新潟県の夏は異常な高温が続く傾向にあり、コシヒカリは暑さには弱いことから、高温対策の切り札として、新之助とともに、今後、作付けが増えていくことでしょう。

新しいお米の品種・極早生のなつほなみ

4.波高し(国内)

平和で平穏な一年になることを祈念しましたが、早くも国内外は波が高い状態です。まず国内では、通常国会の冒頭に高市早苗総理が衆議院を解散して、総選挙が行われることになりました。2月8日に投開票となり、36年ぶりの真冬の総選挙とのことです。自民党と日本維新の会との連立政権は、参議院では過半数を割っており、国会運営が安定しないため、衆議院の解散総選挙はいずれあるだろうと想定していましたが、少なくとも来年度予算が成立し、重要法案の目途が立った後の総選挙かなぁ、と思っていたので、正直、かなり驚きました。政権発足当初に支持率が高くても、解散総選挙に踏み切らないまま、徐々に支持率が下がっていく過去の例もありますので、野党の選挙準備が間に合わないタイミングを狙って決断した形です。野党は候補者の選定など大変でしょう。

ただ、中道改革連合の新党結成にはさらに驚きました。中道勢力の結集と言っても、立憲民主党には左系の国会議員もいて、公明党と安保政策や原発新設・再稼働問題での乖離を埋められないだろうと考えていました。むしろ、国民民主党はどう動くつもりなのかなと注視していました。総選挙を目前として、立憲民主党と公明党の出身者のいずれも総選挙の勝利に向けてまとまらざるを得ないですが、今後とも中道改革連合として一枚岩となれるかは、総選挙の結果次第でしょう。また、公明党は、来たる総選挙では小選挙区から撤退し、比例代表の候補のみになりますが、どこまで中道改革連合や中道(略称)という政党名が巷間に浸透できるか、最近増えた小政党の名称と混同する有権者がいるのではないか、と気になります。斉藤代表は国土交通大臣としてお仕えし、かつ、高校の先輩でもありますが、今回、広島3区からの出馬を見送りとなりましたので、広島から離れられるのかと一抹の寂しさを感じます。実は、中道結党前日の1月20日のお昼、私が参加した勉強会で、斉藤代表が講師としてお越しになり、少し話ができました。「くれぐれもお身体をお大事に」と申し上げました。「明日からは使えない名刺だよ」と、公明党代表の肩書の名刺をいただきましたので、記念として大事にします。

その他、新潟県庁勤務時からお世話になっていた自民党の細田健一前衆議院議員も新潟を離れることになりました。新天地での再起を祈念しております。

それにしても、野党はもちろん、自民党も消費税について「飲食料品を2年間限定で消費税の対象外とする減税策の検討を加速させる」との公約を発表しました。歯切れの悪い文言のため、この取扱いについて自民党内でも異論があることは容易に想像できますが、ガソリン税等の軽減税率廃止や防衛予算増額に伴う財源の確保も明確ではなく、さらに一部とはいえ、消費税を撤回することには、円安、インフレの加速など国民生活や国家財政への悪影響が顕在化することを強く懸念します。

 5.波高し(国外)

波が高いことについては、国外も負けていません。日中関係の悪化に伴い、中国によるレアアースの輸出規制が実施されるのか、どの程度の制約になるのか、については大きく報道されていますが、その他、抗生物質の原料も中国に依存しているなど、影響の広がりが懸念されます。上野動物園のパンダが中国に返還されて、国内からパンダがいなくなり、また、中国人旅行者の減少も報じられていますが、これら表面的な影響よりも、戦略物資の首根っこを中国に抑えられている状況は、国のリーダーシップにより早急に改善しないと喫緊の課題です。2010年の中国漁船衝突事件に伴う中国からのレアアースの輸出制限で懲りているはずなのですが。

世界に目を転じると、アメリカのトランプ大統領による暴風雨が吹き荒れています。年始早々、ベネズエラ・マドゥロ大統領拘束やグリーンランドの領有問題、各種国連機関からの脱退など、トランプ大統領による威嚇・行動は全く予見できません。どの国・地域も、突然、トランプ大統領の標的になりかねない現状は、明確にアメリカへの信頼を損ね、同盟国である日本にもマイナスの影響が出てきますが、トランプ大統領を抑えられるのは、もはやアメリカ連邦最高裁判所や同国の経済指標の悪化くらいでは、と言われています。連邦最高裁判所の裁判官は終身制なので、トランプ大統領に任命された判事であっても、トランプ政権後を見据え、歴史的な評価を気にするのではないかとの期待を込めた見方です。グリーンランドの領有を巡る言動の軟化は、株価暴落など経済指標の急激な悪化が要因ではとも報道されています。アメリカ議会による抑制の可能性については、今年11月に開催される中間選挙の結果次第でしょうか。

第二次世界大戦後は、力による現状変更を許さないことが国際的なコンセンサスになっていたはずですが、近年では、ウクライナ戦争を典型に、過去の遺物となったのでしょうか。こういう不安定な世界情勢の中でも、我が国は国力を落とすことなく、国民の平穏な生活を守っていく必要があります。現在我が国で繰り広げられている選挙戦では、国民負担の軽減ばかりが取り上げられていますが、人口減への対応、労働力の確保、経済の活性化、資源や戦略的物資の安定的確保、防衛力の強化など、争点となるべき課題は多々あります。国内政治は国際情勢と無縁ではありません。

 6.最後に

最後に推しごとについて、最近、諸事に忙しく、推しごとはやや控えめです。1月10日に広島で開催されたSTU48のリアルイベントに参加したくらいです。

1月10日開催のSTU48リアルイベントの成果(の一部)

こうした中、とても嬉しいニュースがありました。NGT48劇場10周年を記念して、NGT48と新潟市、JR東日本のタイアップにより、スタンプラリーキャンペーンを実施するとのことです。JR東日本さん、お帰りなさい!新潟駅ほかには大型ポスターの掲出があり、早速、Xなどで大きな話題となっています。来月は新潟に行かなくてはいけません。この動きに、新潟県庁も追従して欲しいですね。再び新潟にNGT48旋風が巻き起こることを期待しています。
https://www.jreast.co.jp/press/2025/niigata/20260120_ni04.pdf

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