【新潟県出身若年層の意識に関する調査】20代での転出が7割超、若年層の新潟離れは心理的要因と就業環境 新潟県が初の大規模調査 

新潟県は2月9日、県内出身の若年層を対象とした初の大規模な意識調査結果を公表した。調査は2025年11月に実施され、中学卒業時に県内在住であった18歳から39歳までの男女計800人が対象。対象者の内訳は、現在も県内に留まる層400人と、首都圏(1都3県)に移住した層400人で、両者の意識差を比較分析する設計となっている。

自分の意志で新潟県から首都圏へ転居した(離れた)理由グラフ

自分の意志で新潟県から首都圏へ転居した(離れた)理由(ニュースリリースより)

県が公表した統計データによると、本県の転出超過の73.7%にあたる3,352人が20歳から24歳の就職期に集中している。性別で見ると女性が57%(1,904人)で男性の43%を上回る。首都圏への転出理由は、進学(男性で48.5%、女性42.9%)や就職(男性33.6%、女性26.3%)といった物理的な移動に加え、「地元から離れたかった」(男性36.6%、女性28.9%)や「周囲の干渉から逃れたかった」(女性20.7%、男性14.2%)といった、地元特有の人間関係や社会環境を忌避する心理的要因が全国平均を上回る数値で現れた。

出身地域における固定的性別役割分担意識グラフ

出身地域における固定的性別役割分担意識(ニュースリリースより)

本調査では、地域や職場に根差す「固定的性別役割分担意識」についても詳細な数値を算出している。「地域や親戚の集まりでお茶出しは女性の仕事」という意識が地元にあると感じている女性割合は、首都圏在住者で49.2%、県内在住者で42.8%。一方、同じように感じている男性の割合は、首都圏在住者で25.4%、県内在住者で16.6%と、両性の間での乖離が見られた。

新潟県内企業に就職した理由グラフ

新潟県内企業に就職した理由(ニュースリリースより)

県内の就業状況については、県内在住者の残留理由として「生活に慣れている」(女性56.3%、男性42.7%)や「実家から通えて経済的」(女性33.9%、男性27.4%)といった受動的な理由が上位を占める一方、希望する仕事内容や業種があったからと選択した層は男女とも10%前後に留まる。首都圏在住者の38.5%は将来的なUターンに肯定的な意向を示すものの、実際の移動を阻む要因として「希望する仕事の不足」や「給与水準の低さ」が指摘されている。

同調査結果を踏まえた課題、取り組みとして、長時間労働を前提とした働き方の是正、男女間の賃金・昇進格差の是正、ならびに多様な生き方を許容する風土醸成が、若年層に選ばれる地域への転換に向けた課題としてあげられている。

【関連リンク】
「新潟県出身若年層の意識に関する調査」の調査結果をお知らせします|新潟県

こんな記事も