南魚沼市ビジネスチャレンジ補助金審査会 地域課題解決型ビジネス8者が挑戦

南魚沼市ビジネスチャレンジ補助金審査会、会場は南魚沼市事業創発拠点MUSUBI-BA(新潟県南魚沼市)

新潟県南魚沼市で新規事業に挑む個人や法人を支援する「南魚沼市ビジネスチャレンジ補助金」の審査会が2月17日、南魚沼市事業創発拠点MUSUBI-BAで開かれた。応募12件のうち書類審査を通過した8者がプレゼンテーションに臨み、地域課題の解決と地域資源の活用を軸に事業構想を発表した。

同補助金は、市内で新たなビジネスに取り組む事業者を対象に、事業立ち上げや新製品・新サービス開発に必要な経費を補助する制度。最大300万円を補助し、起業後5年以内の事業者は経費の10分の9を上限に支援する。2019年度に創設され、今回で6回目。これまでに17件を支援してきた。

開会のあいさつで「挑戦を積み重ねることが、次につながっていく」と話した、新潟県南魚沼市の林茂男市長

審査では、地域課題の解決に資するかどうかや地域資源の活用度、事業の発展性などが評価基準となる。市側は「南魚沼で事業を成長させ、将来的に他地域へも展開できるロールモデルとなることを期待している」とする。

この日は農業、教育、観光、食品など分野横断の挑戦が並んだ。

株式会社槌屋農機の中島慎也代表取締役

YUKIGUNI BONDの鈴木睦月代表

コメ工房株式会社の林舜代表取締役

株式会社槌屋農機(新潟県南魚沼市)の中島慎也代表は、農業機械の稼働率が5~10%程度にとどまる現状に着目し、農機を共有するレンタルネットワーク「nRans(エヌランス)」を提案。農機店が整備や受け渡しを担う仕組みで信頼性を確保し、農家と販売店双方の負担軽減と収益向上を図る構想だ。地域でモデルを確立し、全国展開を視野に入れる。

YUKIGUNI BOND(ユキグニボンド)の鈴木睦月代表は、増加する外国人住民の日本語習得を支援するオンラインレッスン事業を発表。技能実習制度の見直しにより長期滞在が進む中、日本語能力向上は地域定着の鍵になると指摘する。企業と連携し、実習生らに継続的な学習機会を提供する。

コメ工房の林舜代表は、南魚沼産コシヒカリの消費者高齢化を課題に挙げ、SNSによる情報発信と農業体験ツアーを組み合わせたブランド強化策を提案。若年層との接点を増やし、持続可能な販路構築を目指す。

いずれの事業も、地域の現場から見える課題を出発点にしている点が共通する。分野は異なるが、「地域の困りごとをどう事業として持続させるか」という問いに向き合う姿勢が際立った。

採択結果は3月25日に南魚沼市が開催するビジネスピッチイベントで発表される予定。南魚沼発の挑戦が、地域経済の新たな担い手として根付くか注目される。

真剣なまなざしでプレゼンを見る審査員の3人、(前列左奥から)新潟ベンチャー協会の渋谷修太代表理事、株式会社ローテックホールディングスの関聡代表取締役、株式会社Rasen Global Venturesの榊原清隆氏

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