【市村こうじ新潟県議会だより】 ― 令和7年度末号 ―  小さな声を大きな安心へ、県民の命とくらしを守る現場主義<PR>

2025年11月15日「忘れるな拉致・県民集会」に参加した市村浩一県議

「政治」が無力であってはいけない

2025年11月15日「忘れるな拉致 県民集会」が開かれた。今年は、当時中学1年生だった横田めぐみさんが、北朝鮮工作員に連れ去られてから48年目。国民にとって決して風化させてはいけない出来事だ。しかしこの問題は2002年に小泉純一郎首相が訪朝して以降、23年以上にわたって解決への動きがない。本来であれば「国民の生命を守る」が最も重要な使命のはずの政治が、この間は全く機能していないと言われても仕方ない。2026年2月に行われた衆院選で「拉致解決」「被害者奪還」を口にする候補はほとんどいなかった。国民の安全に対し、「政治」とはかくも力不足なものなのか。

議会人の根幹と言える「命を守る」仕事は、国会議員か地方議員か、あるいは「平常時」か「災害時(緊急時)」かによって役割が異なるが、共通して「住民の安全・安心を確保し、命と暮らしを守るための政策決定と監視」を指す。予算について審議したり、法律や制度を作ったりするそれらの機能に優先して「命を守る」があることを忘れてはいけない。

この日「忘れるな拉致 県民集会」会場の新潟市民芸術文化会館に、一人の政治家の姿を見た。市村浩二新潟県議(2期目)だ。市村県議は言う「あまりにも長い年月が過ぎた。集会での被害者家族らの訴えに胸が引き裂かれる思いだ。絶対に風化させてはいけない。特定失踪者を含む拉致被害者全員救出へ世論で政府を後押ししていくしかない」

「国民・県民の生命の安全」に対し「政治」が無力であってはいけない。市村県議の議会活動は、常にこの「県民の命を守る」ことを指針としてきた。県民の生命とくらしの安全を脅かす社会課題の存在と打開策を訴え、成果に結びついた例を数々残してきたのだ。

新潟県議会・令和3年9月定例会一般質問の様子

技術士としての経験が活きる「現場力」

市村県議は長岡技術科学大学大学院を修了し、難関国家資格として知られる「技術士」を取得している。県議としては稀な存在であり、インフラや公共施設の整備を審議しなければならない立場において、知識と経験は心強いものに他ならない。市村県議の議会活動を振り返ると、技術士としての視点が大いに活かされている。

全国や県内の自治体ではSNSを活用した住民通報システムを実施している事例もある。公共土木施設の被災・損傷情報などを写真付きで通報できるSNSを活用した『住民通報システム』を構築し、住民等からの情報収集体制を強化すべきでは?(2021年9月定例会 一般質問 花角知事へ)

この質問から約3年半後の2025年1月28日、埼玉県八潮市で大規模な道路陥没が発生し、2トントラック1台がその穴に飲み込まれた。原因は地下下水道施設の老朽化によるものだが、これは新潟県にとって対岸の火事ではない。過去に県内の道路でも地下空洞化による陥没は発生している。目に見えない地の下の異変に対し、行政の空洞化調査だけでは間に合っていないのが現状だった。

市村県議の質問が契機となってLINE公式アカウント「新潟県道路損傷通報システム」が構築された

現在、新潟県土木部道路管理課ではLINE公式アカウント「新潟県道路損傷通報システム」を設け、県民が「穴ぼこ」「側溝の破損」「落下物」「照明の損傷」など道路の損傷、不具合などを見つけた際に情報提供をする仕組みができ、2022年2月より運用が開始されている。それまで市町村単位では導入実績もあったが、都道府県単位では新潟県が全国の先駆けとなった。市村県議の質問がきっかけとなって導かれたシステムの構築だった。現在では多くの「異変情報」が寄せられるようになった。

能登半島沖地震で上越市の一般国道8号線土砂崩れ現場を視察する市村県議(左側)

こうした例もあり、市村県議は「防災と言えば新潟」の産業確立への働きかけを積極的に展開している。

県は令和2年度から「防災産業クラスター形成事業」として、防災関連の企業や研究者、支援機関などの連携を通じ、新たな付加価値やイノベーションで新しいビジネスを創出するとともに、その取り組みを「にいがた防災ステーション」で発信することで、防災産業の集積を図り、本県の地位と優位性の確立を推進してきた。これまでの防災に係る技術開発や製品化など本事業で生まれた成果と、今後の方針・事業展開の方向性は?(R6.9.30 一般質問、知事・防災局へ)

2026年には国の新しい省庁として「防災庁」が立ち上がる。これを新潟に誘致しようという動きがあり、新潟市では中原八一市長が国に要望したというニュースもあったが、市村県議の「防災と言えば新潟」に向けた産業確立、エコシステムの構築がカギになってくるだろう。

能登半島地震の被災地視察をする市村県議(右側)

豪雪から県民の生命を守る

2025年から2026年にかけての冬は、新潟県も記録的な豪雪に見舞われた。雪国の宿命といってしまえば元も子もない話だが、豪雪は人の生命を脅かす存在だ。家屋の屋根に降り積もった重たい雪は、時に家屋を押しつぶす。雪下ろしの作業をする高齢者が屋根から落下して亡くなる。こうした悲劇が、今年は相次いだ。「高齢者は屋根に乗るべきではない」と言うのは簡単だ。だが雪の重さできしむ屋根の音を聞きながら、普通に生活できるだろうか。

災害クラスの豪雪が、毎年県民の生命を脅かす

命綱固定アンカーの普及で守られる雪国新潟の生命

生命を守りながら雪下ろしをする手立てはある。単管で設えた「アンカー」を屋根に設置し、しっかりと命綱を固定する装置を設けること。これが普及することで、多くの生命が守られるだろう。

命綱固定アンカー普及促進事業、今年度から補助対象が一般世帯まで拡大されたが、この事業の現状と、その効果と今後の取組方針について、伺いたい(令和5年12月定例会・一般質問)

市村県議は令和元年11月の新総合交通・防災対策特別委員会にはじまって令和5年12月定例会まで、5回にわたって命綱固定アンカー普及促進について質している。こうした地道な働きかけが、その後の事業化につながったという見方ができる。県では令和3年(2021年)に『命綱固定アンカー普及促進事業』が施行され、執行実績も年々増えている。また事業に伴い「屋根雪下ろし 命綱固定アンカー ガイドブック」が作成され、改訂を重ねて昨年には第4版まで刊行されている。

新潟県が作成した「避難車中泊の手引き」

また、大雪が引き起こす人命にかかわる事故は屋根除雪の滑落だけではない。避難時の車中泊でエコノミークラス症候群にかかる人が増えているが、大雪が引き起こす大渋滞で、数時間にわたる車中生活を余儀なくされるケースもある。特に大雪の日に停車中の自動車内に長時間居なければならない場合は、一酸化炭素中毒に気を付けなければならない。

2022年12月には柏崎市で、車中泊をしていた20代の女性が一酸化炭素中毒により命を落としている。マフラーが雪に埋もれた状態でエンジンを作動させていたため排気ガスが車内に逆流して充満し、一酸化炭素中毒を引き起こしたのだ。この事故が起こった翌日にも同様の状況で長岡市の70代男性が亡くなっている。こうした悲劇は、ただただ知識不足が引き起こすものだと言える。警鐘を鳴らす情報がもし当人の耳に届いていたら、あるいは助かった命なのかもしれない。

災害時には、車の運転中の被災や分散避難などにより車中泊避難を選択する場合も相当程度あると想定される。(中略)県として車中泊避難を想定した商業施設の立体駐車場等の避難場所情報、必要備品等の備え、エコノミークラス症候群対策や一酸化炭素中毒などの注意事項をまとめ、県民が利活用できる「(仮称)災害時の車中泊手引き」を作成し情報提供すべきと考える(令和3年9月定例会一般質問)

この訴えがきっかけとなり、県はその後、市村県議が主張する車中泊の手引きというべき内容のパンフレット「クルマで避難生活するときのリスクとソナエ」を有識者等の監修や協力のもと作成。今では、人が集まる様々な場所にパンフレットが置かれるなど普及啓発に努めることとなった。

生命と暮らしの守り手に

国家資格・技術士(総合技術監理部門、建設部門)を取得した市村県議は、住まいの安全性に対して知見も関心も高いことで知られる。市村県議は、旧建築基準法の耐震基準で建てられた住宅について対策の必要性を訴えてきた。旧建築基準法の耐震基準は「震度5強程度の地震に耐えうる」という実に脆弱なハードルに設定されている。2016年に発した震度7の熊本地震では、旧建築基準法で建てられた家屋の多くが倒壊の悲劇を迎えた。

市村県議が提案し策定へと結びついた、住宅の支援制度が一元化され使い勝手の良い「にいがた住まいの支援制度ポータルサイト」(県ホームページより)

「新潟県でも耐震診断に対する補助制度には取り組んでいます。令和元年から5年までの間で年平均で約200件の住宅が耐震診断を行ったうえで『改修が必要』とされたのですが、問題はその先です。耐震診断を受けたけど、その後に補助制度を活用して耐震改修に及んだ例は、約1割というわずか20件にとどまっているのです。旧耐震基準の住宅に住んでいるのは高齢者がほとんどなので、いくら補助を受けられると言っても資金に余力がない世帯がほとんどですから」(市村県議)

これを考えると旧耐震基準で建てられた古い住宅は、安全性を考えれば耐震改修は喫緊の課題としなければならない。新潟県でも「耐震すまいづくり支援事業」として、1981年5月以前に建築された古い住宅を対象に補助制度を施行している。新潟県の令和2年度末における住宅の耐震化率は85%。全国の都道府県を見渡すとちょうど中間くらいの順位だ。

「跡継ぎもいないのに金をかけて直す必要はない」と考える高齢者世帯が数多くいるのが実情。増殖する空き家問題にも通じる話だ。ただ事情はどうあれ倒壊の危険性がある家に住み続けるわけにはいかない。

市村県議は令和6年9月定例会の建設公安委員会で、新潟県における耐震化率の向上について質問をしている。「耐震化に向け、耐震補強設計、部分耐震改修、耐震シェルターの三事業について、補助制度を設けている市町村が少ないので、推進に向けて県が促していく必要があるのではないか」という内容だ。

「特に普及が加速して欲しいのは『耐震シェルター』です。これは家屋の一部に耐震補強を施し、地震があった際にそこに逃げ込むというものです。居間や寝室などに耐震構造のシェルタースペースを設け、地震による倒壊時でも命を守れる空間をつくるものですが、家屋全体を耐震改修するよりも経済負担も低減される」(市村県議)その上で「もっと積極的にPRすべきではないか」と市村県議は提案する。

住宅全体の改修より経済負担が少ない耐震シェルター

 

アーバンスポーツ振興、ストリートカルチャー醸成

市村県議の議会活動は、県民の生命と暮らしに直結する内容が多くの割合を占めるのだが、意外なところでは「新潟県のアーバンスポーツ振興」にも注力してきた。今年で開業3年目となる「県営スケートパーク(AIRMANスケートパーク)についての予算が盛られる直前に、こんな質問をしている。以下は令和3年12月定例会一般質問のやり取りだ。

2023年に開業したAIRMANスケートパークにて

(中略)オリンピック後、新潟市の小中学生が(原文ママ)市長に屋内スケートパークの設置を求め、2万人超の署名を提出するなど、本県においてもスケートボードやスポーツクライミングといったアーバンスポーツへの関心が若者を中心に高まっている。県としてアーバンスポーツ普及に向けた施設整備や競技人口拡大に向けた取組について、知事の所見を伺いたい

これに対して花角知事の答弁がこちら。

(中略)アーバンスポーツを含め様々なスポーツに関心を持った子供たちが県内において練習できる環境を整えることが望ましいと考えている。一方、スポーツ施設の新たな整備については、建設費はもとより、維持管理費等が新たな財政負担につながることから(中略)その必要性や設置主体を慎重に検討する必要があるものと考えている。

まだほんの入り口、ジャブの応酬といったやり取りだが、なんと翌年2月の補正予算で、突如としてスケートパークの建設費が計上された。しかも当初予算として組まれたのは約6,500万円だったが、最終的な実施予算はこの約6倍にも達する本気モード全開となった。

市村県議の質問が、ひとつの契機になったと考えられる。

AIR MANスケートパークで開催されたアーバンスポーツフェスにて、パリ五輪銀メダリストの赤間凛音選手と

AIRMANスケートパークは2023年7月にオープン。この間にパリ五輪も開催され、冷めやらぬスケボー熱の中、好調な利用率を継続。初年度1年間で延べ14,439人が利用した。注目すべきは「県外からの利用者」が約1割となっており、新潟市の交流人口拡大にも寄与している点である。AIRMANスケートパークは「どのレベルでも楽しめる要素があり満足度が高い」と評され、スケボー関係団体からも「ほかのパークに比べて賑わいがある」と評判になっている。

またオープン後は「アーバンスポーツフェス」や「MU∞EN(ムゲン)ダンスバトル」など、スケボーの枠を超えたアーバンスポーツのイベントが開催され、拠点として認知が上がっていった。ここから派生して、新潟県にはストリーカルチャー醸成の素養があると市村県議は展望している。

「新潟には世界大会を4連覇しているChibiUnityという存在があるし、新潟総踊りも現在では全国から200を超える団体が参加し、県外からの交流人口拡大に大いに貢献している。歴史的にも民踊をはじめ踊りの文化が根付いていますから」(市村県議)

新潟に根付いている踊りの文化、その代表格である「にいがた総踊り」。新潟伝統のストリートカルチャーがここに

市村県議の議会活動を振り返ると、様々な意味で実現率の高い政策が目立つ。人口流出、財政窮余など様々な社会課題が横たわる新潟県だが、それを概念的にとらえていたのでは解決の糸口に達しない。市村県議の政策の実現率が高いのは、現実から目をそらさない故であろう。そしてそれは常に、氏がモットーに掲げる「現場主義」から導き出されている。

市村県議は今日もまた、「現場」にいる。

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