短期連載 新潟の逸品その3  豆天(まめてん)

  • 5年前
  • PR

お茶うけはもちろんビールなど酒のつまみにも最高

新潟には夏にふさわしい逸品が多い。枝豆を筆頭に、新潟の「なす漬」は天下一品だし、アイスでは全国にその名が知られる「桃太郎」という名物がある。

「夏に…」というわけではないが、意外と知られていないのが「豆天」かも…。その名のとおり、てんぷらのように大豆を油で揚げたもの。この季節、ビールのおつまみには「もって来い」の存在だ。ただ、製造業者は新潟県の下越エリアに集中しているようで、上越、中越ではやや馴染みが薄いらしい。

大橋食品製造所(新潟市西蒲区)「手づくり まめてん」

大橋食品製造所の「手づくり まめてん」

ところで、豆天の元祖をご存じだろうか? 新潟市西蒲区にある大橋食品製造所が本家本元だ。同社は昭和37(1962)年の創業。もともとは豆腐屋として営業していたとか。豆腐の原料である大豆を、晩のおかずになるよう天ぷらみたいに油で揚げたのが豆天の始まりだという。それが半世紀以上も続く大ヒット商品になった。

製造工程は現在も手づくり。大豆が入った小麦粉の生地をいったん鉄板で焼く。その後、米油を使って揚げるのが大橋食品製造所の手法だ。そして揚がった豆天に味付けする。昔ながらの塩味のほか、新潟名物のカレー味、柚子こしょう味、黒こしょう味、チリ味などもある。

大橋食品製造所の「手づくり まめてん」は県内各地の土産物店などで買うことができる。製造所でも直売しているが、目立たない看板しかないので要注意。以下に紹介する豆天の中では、同社製が最もあっさりしている。豆天と同じく、ロングセラーのヒット商品、「横綱揚げ」もおすすめだ。

内山藤三郎商店(新潟市秋葉区)「豆天」、豆菓子類

内山藤三郎商店の「豆天」

新潟市秋葉区(旧小須戸町)にある内山藤三郎商店は創業が明治44(1911)年という老舗だ。創業者の内山藤三郎が花豆・塩豆の製造を開始したのが同社の始まりで、現在は豆菓子を主力製品とする菓子メーカーとして知られている。

大手喫茶店チェーンの「コメダ珈琲店」でコーヒーを注文すると、小袋入りの豆菓子が付いてくる。この豆菓子だが、何社かある製造元の一つが同社だという。有名スーパーマーケットチェーン、「成城石井」でも内山藤三郎商店製のナッツ類を取り扱っている。百年超の伝統の味、いかピー、唐辛子が隠し味のカルピー、うぐいす豆などの「なつかし豆」シリーズ、「昔クッキー」などが内山藤三郎商店の定番人気商品だという。

新潟市秋葉区新保にある本社・工場前には同社の直売店がある。各種B級品もここで求めることができるが、人気商品の一つが「豆天」だ。同社の豆天は県産大豆(エンレイ)を使用。一般的なサイズのほか、ミニサイズの豆天もある。

さすが百年の歴史と伝統で、豆天もそつがない味わいだ。この豆天とともに直売店でも人気なのが「カレー豆」など。昔ながらの素朴なカレー味で、やはりビールのおつまみには欠かせない存在だ。]

新潟森林農園(新潟市秋葉区)「手づくり まめてん」

新潟森林農園の「手づくり まめてん」

新潟森林(もりばやし)農園は県産米や餅類、笹団子などの和菓子で知られている。同社の通販サイトは充実していて、首都圏などからの注文も多いという。地元では同社の米や餅が贈答品として利用されている。

昔は端午の節句(現在のこどもの日)に笹団子やちまきを各家庭でつくったものだ。大型連休の頃、首都圏などに在住する本県ゆかりの人たちに、森林農園の笹団子やちまきを贈る人も多く、「懐かしい味」として好評だという。

この新潟森林農園の通販サイトにも、同社の店頭にも、新潟の懐かしい味として「豆天」が並んでいる。同社で販売している「手づくり まめてん」の商品解説は以下のよう。

〈豆天の命は大豆です。安心な国産大豆を使用。小麦粉と米粉を水に溶き、熱した鉄板の上で薄く延ばした生地に載せ焼きます。その生地を米油で揚げるのです。当店の豆天はバリッとした食感に仕上がっています。豆天はお茶うけにはもちろん、ビールなどお酒のおつまみにも最高です〉

そして〈第二十二回全国菓子大博覧会 技術優秀賞受賞〉とある。平成6(1994)年、金沢市開催された同博覧会でのことだった。

新潟にとって「豆天」は「柿の種」に匹敵するロングランの超ヒット商品でもある。

こんな記事も

 

── にいがた経済新聞アプリ 配信中 ──

にいがた経済新聞は、気になった記事を登録できるお気に入り機能や、速報などの重要な記事を見逃さないプッシュ通知機能がついた専用アプリでもご覧いただけます。 読者の皆様により快適にご利用いただけるよう、今後も随時改善を行っていく予定です。

↓アプリのダウンロードは下のリンクから!↓