【記者ノート】糸魚川市では、総務省の「地域活性化起業人制度」活用し、5名を地域活性化起業人(副業型) に任命

久保田郁夫糸魚川市長から「地域活性化起業人」の任命書が授与されたメンバー達
株式会社MOVED代表の渋谷雄大さん全体総括に
糸魚川市では総務省の「地域活性化起業人制度」を活用し、このたび5名の地域活性化起業人(副業型)を任命し4日、久保田郁夫市長が市役所庁舎で4名に任命書を手渡した(1人欠席)。久保田市長は「皆さんには“セカンド市民”として関係人口を増やして戴きたい。そのためには“セカンド職員”の自覚でお願いしたい」と激励した。
この日全体総括として、株式会社MOVED(東京・大田区)代表の渋谷雄大さん(40)はじめ5名が任命されたが、渋谷さんは既に今年5月から、同市のプレゼン支援やDX推進に従事し、糸魚川ビジネス共創拠点・Catalo運営にも携わり、地域の魅力発信と新たなつながりと共創を創出してきている。
渋谷さんは「初訪問以来大好きな糸魚川へ、これまでの経験や繋ぐ力を総動員するとともに、行政と民間のハブとなり、関係人口の拡大とワクワクする持続可能な糸魚川の未来をつくり続けたい」と抱負を語った。
4人も「首都圏と糸魚川繋ぐ架け橋に」など
渋谷さん以外では、戦略立案・糸魚川市のブランディングに株式会社エフアイシーシーの伊藤真愛美さん(31)、プロモーション・イベント運営には富士通株式会社の川波明日翔さん(28)、情報発信の強化・広報に株式会社ユーザーベースの永野友美さん(39)、更に人と地域の可能性を繋ぐコミュニティビルダーにはさくらインターネット株式会社の横野龍賢さん(27)が任命されたが、20~30代の4人らは「市民の幸福や地域の豊かさに繋がる循環を実現したい」、「首都圏と糸魚川を繋ぐ架け橋となり、多くの人に糸魚川の魅力を届けたい」、「地域の声を聞き、新たな企業や人材との繋がりを生み出したい」、「持ち前の熱量を武器に、糸魚川をもっと面白く熱気溢れる街にしたい」などなどと、それぞれコメントを寄せている。なお、今回の糸魚川市の地域活性化起業人5名の任期は一応1年となっているものの、5人とも最長3年を了承とのことだ。また5人は普段は市役所内で産業政策係に所属する形態になっている。
人口減少や地域課題多い地方自治体では、地域活性化起業人制度(副業型)の活用が増加
なお、総務省の「地域活性化起業人制度」には、一般的には派遣元企業による企業派遣型と、個人による副業型・シニア型があるが、糸魚川市では副業型を選択した。この副業型は総務省が令和6年から同制度を導入し、勤務日数・時間は月4日以上かつ月20時間以上とされており、受入自治体における滞在日数は月1日以上定めている。協定を締結した自治体には特別交付税で措置する(報償費や旅費合計上限200万/人)。
この地域活性化起業人制度は、人口減少や地域課題が多様化する中、それぞれが持つ専門性や豊富なネットワークを生かし、人・企業・地域を繋ぐ「橋渡し役」として活動して戴き、主に地方自治体などの活性化を目指そうという制度でもある。全国の地方自治体において、この制度を活用するケースが少しずつ増えているとのことだ。
この地域活性化起業人制度はまさに、都市部に所在する企業等の社員を一定期間地方自治体で受入れ、その社員が持っているノウハウや知見などのキャリアを生かしながら地域独自の魅力や価値の向上に繋げる業務に従事してもらおうという取組みであり、地域活性化起業人(副業型)に任命された同起業人らは早ければ翌日から、与えられた担当分野の業務に市職員らと連携して活発に活動を行うこともある。
任命式の翌日、伊藤真愛美さんは産業政策係の縄英明主査とブランド戦略やガイドラインの策定打合せをクラブハウスみやまで開始、伊藤さんは「私は新潟市出身なので糸魚川での業務が楽しみです。精一杯頑張りたい」と意欲満々だ。全体総括を担当する渋谷さんも5日のイベント「カタシート」で、ゲストクロストークとしてさっそく講師を務めた。
竜 哲樹(にいがた経済新聞ライター)