新潟ロシア総領事館が新潟市で「開設25周年記念講演」と「レセプション」を開催

ガルージン・ミハイル駐日ロシア連邦特命全権大使が「ロシア情勢と露日関係」をテーマに講演

講師はガルージン・ミハイル駐日ロシア連邦特命全権大使

在新潟ロシア総領事館は21日、新潟市中央区のホテルオークラ新潟で、開設25周年を記念した記念講演と記念レセプションを開催した。講演会では、ガルージン・ミハイル駐日ロシア連邦特命全権大使が来県し、「ロシア情勢と露日関係」をテーマに講演した。

ガルージン・ミハイル駐日ロシア連邦特命全権大使。モスクワ生まれ。1983年モスクワ国立大学付属アジア・アフリカ諸国大学卒業、外務省入省。駐日ソ連大使館職員、駐日ロシア大使館職員および公使、ロシア外務省第3アジア局長などを経て、2018年より現職。日本語と英語が堪能

講演の中で、「日本は隣国で重要なパートナー」と紹介。そのうえで、「ロシアにおける日本年」「日本におけるロシア年」の開催や、三井物産も参画する「北極圏LNG計画」など、経済・文化・人的交流などで新たな動きが出ていることを紹介していた。

また2015年に導入されたウラジオストク市の「新型特区」や、ウラジオストク自由港について述べるなど、今後も引き続き、経済的な結びつきが強まるという認識を語っていた。

両国の懸案事項である平和条約の締結については、「1956年の共同宣言を基礎とすれば、まず平和条約を締結し、その後、国境問題(北方領土)を解決していくこととなる」と述べた。また領土問題解決のためには、「両国民が受け入れる事の出できる解決策」、さらには「新たなパートナーになること」が重要と述べていた。このうちパートナーについては、在日米軍がロシアにとって脅威と述べつつ、安全保障の問題の重要度などについて語っていた。

一方、ガルージン・ミハイル駐日ロシア連邦特命全権大使は、講演に先立ち、新潟県の花角英世知事を表敬訪問したほか、新潟市中央区のNEXT21で行われた「日ロ交流写真展」(9月21日から26日まで開催)のオープニングセレモニーに出席した。

新潟市のNEXT21で行われた「日ロ交流写真展」(9月21日から26日まで開催)のオープニングセレモニー

レセプションの様子

【写真1】レセプションで祝辞を述べる新潟県佐久間豊副知事

【写真2】レセプションで祝辞を述べる新潟市の中原八一市長

 

新潟と極東ロシア間の最近の動き

成田、新千歳、関西にあるウラジオストクの定期航路がないことなどから、極東ロシアの中で、新潟の相対的地位が低下しているとの指摘は多い。だが、新潟とウラジオストクをはじめとする極東ロシアとの交流は官民とも着実に行われている。

最近でも、新潟県の花角英世知事が今年7月にウラジオストクとハバロフスクを訪問し県産食材をPRした。

また8月には、新潟市の中原八一市長が、ペトロパヴロフスク・カムチャツキー市で開催された「第27回日ロ沿岸市長会議」に出席し、日ロ8市で、「都市間での経済協力の促進」「インバウンド・アウトバウンドの取り組みと相互協力」などについて具体的な議論を行ったという。

また民間の経済活動でも、地ビール、米、日本酒、牧草の品目で新たな動きが出ている。

 

プーチン大統領に木版画「新潟湊之真景」が贈呈される

一方、9月5日にウラジオストク市で開催された日露首脳会談において、安倍晋三首相からプーチン大統領に対し、新潟商工会議所が所有し、新潟市歴史博物館に寄託していた木版画「新潟湊之真景」が贈呈された。

「新潟湊之真景」。新潟が開港場に指定され、安政6(1859)年に外国船が調査のため新潟湊へ来航した様子を描いた版画。4月22日にロシアの蒸気船ジキッド号が来航し、翌23日にはジキッド号と入れ替わりでオランダのバーリー号が来航した。その両日の様子を、想像も加えながら描かれている。作者は新潟町出身の画家・井上文昌氏

新潟市の報道資料によると、外務省からの贈呈品候補提案の打診を受け、以下の3点を考慮して、同木版画を贈呈品候補として選定したそうだ。
・新潟市はウラジオストク市と姉妹都市であること(1991年提携)
・開港5港の一つに選ばれた新潟港が今年開港150周年であり、新潟にとって初めての外国船はロシア船だったこと
・ウラジオストク市も「みなとまち」であること

今後も新潟をはじめとする日本と極東ロシアとの一層の交流拡大に期待したい(※弊社が発行する月刊の無料情報紙のビズリンク10月10日号でロシア特集を掲載します)