東京五輪の開幕まで1年を切るなか県内でも合宿などの誘致活動が本格化

五輪へのカウントダウンをする亀田総合体育館(新潟市)

2020年7月に始まる東京オリンピック・パラリンピック(五輪)まで1年を切った。新潟県内でも、出場国の誘致が決まるなど、熱が高まって来た。多数の訪日外国人が期待される東京五輪だが、東京への良好なアクセスや、恵まれた自然環境、練習施設などをアピールしている。

新潟市では、フランスを相手国としたホストタウンに登録。「フランス空手連盟」と合宿の実施について合意し、協定を締結した。20年7月中旬頃から2週間程度、亀田総合体育館武道場を練習会場とする。同体育館では五輪までの日数をカウントダウンするボードを設置。競技種目の説明もつけ、のぼりを設置するなど機運を高めている。今後は、練習会場・施設の調整や練習公開・スポーツ教室といった市民との交流プログラムの開催準備など事前合宿の受入れ準備を進めていく。

新潟市では、市民有志による「新潟・フランス協会」が1991年に設立され、フランスと交流を深めており、合宿の実施で、さらに友好関係が深まることに期待が集まる。

同市ではロシアの新体操も受け入れる予定だ。

 

柏崎市は水球の街をPR

ロシア体操チームの事前合宿地に決まったのは加茂市。市は合宿の受け入れに合わせ、練習会場であるトレーニングセンターを改修。全ての器具を東京五輪で使われるものと同じものに入れ替えるほどの力の入れようだ。

柏崎市は、水球を国技とするセルビア共和国の水球男子チーム(リオデジャネイロ五輪で金メダル獲得)が、県立柏崎アクアパークで事前キャンプを実施。今年7月に世界水泳選手権大会の事前キャンプを柏崎市で行っており、合宿環境が評価された格好だ。また、モンテネグロ水球男子チームも事前キャンプを行うことが決まっている。

同市には、「水球の街推進室」があり、ブルボンが命名権を持つ日本最大級のクラブチーム「ブルボンウォーターポロクラブ柏崎」がある水球が盛んな土地。両国チームに在籍する選手と市民との交流を進め、2020年に向けた機運を醸成していく。

長岡市は、各国ナショナルチームの事前キャンプ誘致を進め、オーストラリア競泳チームの事前キャンプ地に選ばれた。今後、オーストラリア競泳チームとの交流を計画するとともに、競泳以外の種目についても、誘致を継続して進めていく。また、同市スポーツ協会では、インスタグラムを活用して市民やアスリートからのメッセージや写真によるカウントダウンを展開。東京五輪に向けて盛り上げる。

 

東京五輪は東京だけの開催ではなく埼玉県や神奈川県などいくつかの会場で実施する予定だ。新潟は開催地にはなっていないが、観光客の宿泊先として機能する可能性が高い。とくに埼玉県の埼玉スタジアムや、さいたまスーパーアリーナでは五輪で人気のあるサッ
カー、バスケットボールが開催されるが、観光客の宿泊施設が不足している状況。新幹線沿いということもあり、観光客の宿泊地として活用は広がりそうだ。

また、三条市の國定勇人市長が代表を務める首長連合は、外国人を市町村へ誘致し、地域の活性化を目的とする「市町村単位のキャッシュレス化」を推進する事業を展開。キャッシュレスインフラの提供に加えて、集客するための送客・誘客プロモーションを支援する活動を展開している。新潟県では三条市と弥彦村がモデルに加わっている。

一方、オリンピック後の景気落ち込みを懸念する声も強まってきた。建設業界では首都圏での建設需要が活況だったが、「東京五輪後の受注減が発生する可能性があり、対策を考えていかないといけない」(県北地区の建設会社)という声も出始めている。

東京都などでは公式グッズの販売も広がる