新潟県が新型コロナウイルス感染症の第6波の到来に備えて医療体制を強化中

新潟県の資料より

新潟県は8日、新型コロナウイルス感染症の第6波の到来に備えた今後の医療提供体制の方向について発表した。

国(厚生労働省)が第6波の到来に備えて医療体制整備に関する通知を出したことを受け、新潟県でも取りまとめたもの。具体的には、11月末に向けて中等症患者集中受入期間(病院)の設置、病床数の増床のほか、ICU看護師の派遣体制の強化や育成、オンライン診療担当医の増員などを進めている。詳細については国から公表される見通し。

このうち病床数の増床については、現在555床(上の表)ある新型コロナのための病床数を約100床増やす(増やす病床は中等症1前対応できる病床。新型コロナは症状によって軽症、中等症、重症の3つに分けられ、中等症はさらに1と2に分けられている)。

当初、200床の増床も検討したが、第5波のさいに国の推計よりも多めに病床(555床)を確保していて、国が(第6波に備えて)求める入院患者の受入2割増強の水準もすでに満たしていることから100床増にした。なお、一般医療への支障を抑制するためなどから、すぐに新型コロナのための病床として利用するわけではないという。

新潟県で病床数にゆとりがある背景には、県独自の患者受入調整センター(PCC)の機能がある。PCCは、県内全域の患者の療養先を調整し、重症・中等症患者(軽症のハイリスク患者も含む)のみを入院させ、無症状や軽症患者は入院外療養(宿泊療養、自宅療養)にするなど、やみくもに入院患者が増えないようにしたのだ。なおPCCによるトリアージ(重傷度や治療緊急度に応じた傷病者の振り分け)により、入院が必要な入院患者の入院調整を翌日に持ち越したケースはこれまでないという。

また下の表の通り、入院外療養中の患者で入院が必要となった場合、オンライン診療や日々の健康観察などを行うことで遅滞なく入院ができる体制も敷いている。こうした体制により宿泊・自宅療養のいずれにおいても入院外療養中に死亡した患者はこれまでいないという。

新潟県の資料より

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