手作りの窯で焼いた伝統的なナポリピッツァを提供するロルノ(燕市)

伝統的な製法でつくるナポリピッツァ。小麦粉やモッツァレラなど主軸となる食材はイタリアから取り寄せ、地元の農家が生産する食材も積極的に取り入れている

店の薪窯を父と作り上げる

燕市の中心街から少し離れた場所に、手作りの窯で焼いた伝統的なナポリピッツァを提供する「RORNO(ロルノ)」がある。

オーナーの遠藤忠彦さんは、「ナポリピッツァ職人協会」の認定を受けた本物のピッツァ職人だ。県内のピッツェリアで経験を積み、2015年に本場イタリア・ナポリで認定を取得。翌年には再びナポリへ渡り、そこで出会った師匠に師事して伝統的技法を体得した。「RORNO」のふわりと軽くもっちりとした食感のピッツァは、まさに職人のなせる業といえる。

「RORNO」オーナーの遠藤忠彦さん

「数年前まで自分が職人になるなんて思ってもなかった」と遠藤さん。そんな遠藤さんが職人を目指すキッカケとなったのは父親の仕事が関係している。工業が盛んな燕地域で、金属を高温で熱して加工する際に使われる工業用窯の製造工場に勤務していた父。工場には跡取りがいなかったことから7年前、血縁関係のない当時の社長から事業承継する形で、「遠藤築炉工業」と社名を変え、経営を引き継いだのだ。そんな姿をみていた遠藤さんは、燕の工業を支えているこの窯を「自分なりの形で未来に残せないか」と考え、出した答えが窯で焼き上げる“ピッツァ”だったのだ。

ナポリから帰国後は、店で使用する薪窯を父とともに1年かけて作り上げた。ナポリの師匠の教えから、ピッツァをのせる床部分にはナポリの火山灰を含んだ石を使っている。そのほかはすべて日本産の素材を使用。窯の周りは鉄で囲い、燕らしさを取り入れた。なお店では、ストローやフォーク、鍋などの調理器具も燕産のものを使用している。

父と2人で組み上げたメイドイン燕の薪窯

目標は「真のナポリピッツァ協会」認定

昨年10月に「RORNO」をオープンして約1年。遠藤さんが目指すところは、「真のナポリピッツァ協会」の認定を得ることだという。これは職人の腕だけでなく、使用する窯や食材やサービスに至るまで総合的に審査されるもので、認定の暁には名実ともに正真正銘のナポリピッツァを提供する店となる。これまでに日本製の窯を使用するところで認定を受けた店はほんの僅かしかなく、「認定を受けることができたら燕産の窯が世界に認知されることになる」と言葉に力が入る。

食を通じてものづくりの技術を世界へ。遠藤さんの大胆な挑戦には今後も目が離せない。

モダンとクラシックが融合するオシャレな店内には、ところどころにナポリの色が添えられている。

【RORNO】
住所/新潟県燕市東太田1222
営業時間/
ランチ11:30~15:00(Lo.14:30)
ディナー17:30~22:00(Lo.21:30)
定休日/水曜
席数/38席
フェイスブック/https://www.facebook.com/PizzaNapoletanaRORNO/

 

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biz Link2019年12月10日号より転載