東京商工リサーチ新潟支店が「2019年 新潟県企業倒産状況」を発表


東京商工リサーチ「新潟県企業倒産状況」より

企業倒産件数は81件と2年連続で減少

株式会社東京商工リサーチ新潟支店は7日、「2019年(1月~12月)新潟県企業倒産状況」を発表した。それによると、2019年(1月~12月)の新潟県の企業倒産件数(負債総額1000万円以上)は81件、負債総額は127億7000万円だった。

倒産件数は、前年比9件減(10.0%減)となり、1962年(昭和37年)の集計開始以来58年間で54番目、1990年以降の30年間では最少の30番目となった。件数としては2年連続での減少となった。

負債総額は、前年比41億5900万円減(24.5%減)で、過去58年間で50番目、1990年以降の30年間では最少の30番目となった。負債総額10億円以上の大型倒産はなく、3年連続の増加からの減少となった。

産業別(10産業)の件数は、「製造業」・「サービス業他」が各23件、「建設業」14件、「小売業」10件、「卸売業」8件、「農・林・漁・鉱業」・「不動産業」・「運輸業」が各1件。

原因別では、「販売不振」が61件と最多、「既往のシワ寄せ」14件、「他社倒産の余波」5件、「放漫経営」1件。

形態別では、「破産」が57件と最多、「銀行取引停止」15件、「特別清算」9件となった。

資本金別では、「1000万円以上」(36件)、「100万円以上」(18件)、「500万円以上」(15件)、「5000万円以上」(6件)などとなった。「1億以上」は0件だった。

業歴別では、「30年以上」(46件)、「10年以上」(13件)、「20年以上」(10件)、「2年以上」(9件)、「2年未満」(3件)となった。

市郡別では、「新潟市」(24件)、「長岡市」(11件)、「上越市」(8件)、「三条市」(7件)、「新発田市」(5件)、「五泉市」・「十日町市」が各3件、「柏崎市」・「小千谷市」・「加茂市」・「燕市」・「南魚沼市」が各2件、「糸魚川市」・「阿賀野市」・「胎内市」・「北蒲原郡」・「南魚沼郡」が各1件となった。

 

競争激化のなかで業績回復が進まなかった新発田市の回転寿しチェーン

主な倒産事例としては、(株)創栄(新発田市、設立1980年7月、資本金5000万円)が1月15日に新潟地裁において破産開始決定を受けたという。負債総額は約8億円。

同社は1980年7月の設立。「ごちそう回転寿し栄助」の店名で、地元の新鮮な素材を活かした回転寿司店を経営。新潟県をはじめ山形県ほか近隣県において、ピーク時の2002年10月期には35店舗を出店し、売上は約44億円を計上していた。しかし、各地に大手回転寿司チェーンの出店が相次ぎ、やや高めの価格設定であったこともあって、競争は激しさを増して業績は低下を辿るようになっていた。その後、不採算店の閉鎖を実施しながら改善を進めていたが、同業競争も一層激化するなか、業績回復もなかなか進まず、近年では店舗数を14店舗にまで減少し、売上も縮小していたという。

 

今後、倒産件数は緩やかな増勢に転ずる可能性も

これまで、新潟県内での主要な経済指標は概ね良好な状態を示していたが、個人消費の伸び悩みや海外情勢の変化による輸出の停滞、設備投資の一服感が見られるようになり、足元では、先行きの不安の声が多く聞かれるようになってきているという。

また、金融機関自体が、独自での債務者区分の見直しを強めていくと見られる。

こうしたなか、これまで低水準で推移してきた企業倒産は下げ止まりの状況となったと見られ、緩やかな増勢に転ずる可能性が高まったとしている。