少雪に伴う営農対策等情報連絡会議が新潟市中央区で開催

少雪に伴う営農対策等情報連絡会議

今冬の記録的な少雪に伴い、新潟県は7日、新潟市中央区において、新潟地方気象台や各地域振興局など関係部局を集め、少雪に伴う営農対策等情報連絡会議を開催した。県がこの種の情報連絡会議を開催するのは今冬初となる。

新潟県農地部・農地計画課長の佐藤孝明氏によれば、今年は例年にない暖冬・少雪であり、上中越の5地点の積雪が1月末時点でゼロという状況で、積雪量がいずれも平年の4分の1程度で推移しているという。佐藤氏は「現時点で春の農作業にどの程度影響が出るか不透明だが、少雪が続き、春先以降も降雨が少ないことが予想される。本日の会議を踏まえて、各地域でも関係機関を集めて情報を共有し、地域の実情に即した対応を検討いただきたい」と話した。

新潟県農地部・農地計画課長の佐藤孝明氏

続いて行われた新潟地方気象台からの報告によれば、降雪が少なかった2007年などと同様の要因により、本州付近への寒気の南下が弱く、冬型の気圧配置が続かなかったことが、12・1月の暖冬・少雪の要因と分析した。

新潟地方気象台による報告

今後の留意点として、来週初めにかけて山沿いを中心に降雪量が多くなるものの、この後は気温が上昇し、暖冬・少雪が続くと予想される。このため、雪崩など雪解けによる災害に注意が必要だという。さらに、雪解け水を利用している地域では春以降、水の管理などに十分な注意が必要であるほか、高温によって作物の生育阻害や害虫発生などの影響が考えられ、農作物の管理にも注意が必要と指摘した。

さらに、こうした気候の背景には、地球温暖化により大気温度が高くなっている点にも言及。世界的な気候変動により今後、少雪が頻発する可能性について、新潟地方気象台は、「温暖化がこの先も進んだ場合、平野部はもちろん山間部でも降雪の頻度が減少する可能性は考えられる。ただ、気温の上昇によって大気中に含まれる水蒸気量が増えるため、ひとたび結露すると、平野部ではこれまで以上の大雨、山間部でもこれまで以上の大雪に見舞われる可能性がある」と話した。

会議では3月時点で少雪であったとしても、4・5月に十分な降雨量が見込まれれば、田植え不能となることはないとしつつも、事前の備えを十分にするため、今後の対応について報告。具体的には、早期の用水確保に向けた農業用ダムやため池への貯水開始の依頼(貯水状況の確認、漏水箇所の確認、補修の実施)をはじめ、今後の気象状況に伴う農作物などの被害防止向けた技術指導の徹底の依頼、地域の対策会議に向けた情報収集、災害応急ポンプの貸し出しの体制整備など、全県で取り組むこととした。

もっとも、農業用ダムの貯水率については現在、全体でみると56.4%と、平年同時期の55.9%と比較しても遜色ない状況だ。また、ため池の貯水量についても、県で規模が大きい順に抽出した26施設を見ても、大方90%~100%の貯水率を維持している。工事の影響による一時的な措置や平年と同程度であるといった理由で、50%程度の貯水率の一部ため池があるものの、大きな心配は不要だという。

この後、各地域振興局から、用水不足が見込まれる地域の農家から少雪に伴う春作業への影響に関して懸念の声が上がっていることなどが報告された。今後、各地域振興局は、各地域・各地区で対策会議を開催し、関係機関や農家・生産組織などと十分な意思疎通を行いながら、現状及び今後の状況についても情報共有を図り、代掻きや田植えといった春作業を計画的に進められるよう協力を呼び掛けていくという。

管轄地域の状況を報告する新潟県新発田地域振興局

また、新潟県としては、今後の気象状況に応じて、気象予報や農業用ダム、ため池の貯水状況等を踏まえた上で、少雪に伴う営農対策等情報連絡会議を適宜開催し、影響が懸念される地域での対策の実践や、県としての支援策などについても検討するという。