新型コロナの影響も。帝国データバンクが「景気動向調査結果」を公表


帝国データバンクは4日、「景気動向調査結果」(2020年2月)を公表した。新型コロナウイルスの影響を受け、全国的に会社規模や業界を問わず業績が悪化。加えて、新潟県や北陸地域などでは、今冬の暖冬・少雪が更なる追い打ちをかけている状況が明らかとなった。

【新潟県】

新潟の景気DIは、前月比1.5ポイント減の33・3と、2か月連続で悪化した。この値は2012年12月調査(33・3)以来の低水準。全国との比較では5・4ポイント下回ったが、格差は前月比で1・7ポイント縮小した。全国順位は46位でこの点は前月と変わらず。

会社規模別では「大企業」(37・1)は前月比0・6ポイント減、「中小企業」(32・6)は同1・7ポイント減となった。また、中小企業のうち「小規模企業」(33・9)は同1・4ポイント減となった。大企業と中小企業の差は4・5ポイントで、前月(3・4ポイント)から拡大した。

業界別では、「金融」「卸売」の2業種が改善、「農・林・水産」「建設」「製造」「小売」「運輸・倉庫」「サービス」の6業種は悪化した。「その他」は横ばいだった。判断の分かれ目となる50以上となった業界は「その他」のみ(前月2業界)。

先行き見通しDIは、「3か月後」33・7(前月は38・1)、「6か月後」37・1(同40・2)、「1年後」38・2(同41・0)となり、3指標全てが悪化した。全国との比較ではそれぞれ5・0ポイント、2・8ポイント、3・4ポイント下回った。

企業からの業績好調の声は一部にとどまり、「暖冬・少雪により地域全体が低迷している」(建設)などマイナスの声が大半を占める。さらに、新型コロナウイルスが業績に与える影響を懸念する企業も多く、東京五輪特需への期待感も足元の景況悪化からやや薄れている状況だ。景況回復への糸口が掴めない状況の中、引き続き弱含みでの推移が続く可能性がある。

【北陸ブロック】

北陸の景気DIは、前月比2・0ポイント減の35・6となり、3カ月連続で30台にとどまっている。同値は2012年12月調査(34・2)以来の低水準。全国10地域の中の順位は10位で、前月(10位)から変化はなく、3か月連続の最下位となっている。

会社の規模別では「大企業」(39・5)は前月比2・9ポイント減、「中小企業」(34・6)は、同1・9ポイント減となった。また中小企業のうち、「小規模企業」(36・3)は横ばいとなった。大企業と中小企業の差は4・9ポイントで、前月(5・9ポイント)から格差は縮小した。

業界別では、改善したのは「金融」のみ。「農・林・水産」「建設」「不動産」「製造」「卸売」「小売」「運輸・倉庫」「サービス」の8業界は悪化した。判断の分かれ目となる50以上となったのは「農・林・水産」「その他」の2業界。

先行き見通しDIは、「3か月後」35・8(前月は39・7)、「6か月後」38・2(同41・2)、「1年後」39・6(同41・1)となり、3指標すべてが悪化した。全国との比較ではそれぞれ2・9ポイント、1・7ポイント、2・0ポイント下回った。

企業からは、「雪が降らず、住宅建設がある」(富山、建材・家具、窯業・土石製品卸)など好調の声は一部にとどまり、暖冬による悪影響を示す声が大勢を占めた。加えて、新型コロナウイルスの影響を懸念する企業も多い。足元の景況悪化から東京五輪特需を期待する状況にはない。景気回復の糸口が掴めない状況にあり、底打ちの時期を探る状況にある。

【全国】

全国の景気DIは、前月比3・2ポイント減の38・7となり、5カ月連続で悪化し、7年ぶりに40を下回った。国内景気は、後退局面が続くなか新型コロナウイルスの影響も加わり、大幅に悪化した。今後の国内景気は、新型コロナウイルスなどリスク要因も多く、緩やかな後退が続くとみられる。

業界別では、10業界全てが悪化した。新型コロナウイルスの影響が様々な業界に波及、川下の消費関連企業から川上の素材関連企業までサプライチェーン全体に広がった。特に「製造」が10カ月連続で悪化、また「卸売」「運輸・倉庫」「サービス」も大幅に悪化した。

地域別では、「南関東」「近畿」「九州」など全10地域、45都道府県が悪化した。消費税率引き上げや暖冬傾向の継続に加えて、新型コロナウイルスの影響が全国に及んだ。人とモノの動きが停滞する中、観光業が主要産業となる地域では景況感が大きく悪化した。規模別では「大企業」「中小企業」「小規模企業」が5か月連続の悪化となった。

帝国データバンクTDB景気動向調査 -2019年2月調査結果-
https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/k200301.html