【インタビュー】新潟県商工会連合会 早川吉秀会長、「コロナ禍対応と事業承継などの相談に力を入れている」


新潟県商工会連合会 早川吉秀会長

人口減少、後継者不足、新型コロナウイルス感染症——。中小企業を取り巻く環境は厳しさを増している。こうした中、新潟県内に103ある商工会の中心的組織である新潟県商工会連合会では、各商工会の経営指導員などが、創業支援や経営相談指導(金融、税務、経理、労務、取引など)を円滑に行うための各種支援を通じて、地域経済の担い手である中小企業・小規模企業の経営支援に取り組んでいる。また、最近では新型コロナウイルス感染症で厳しい状況にある企業の相談なども最重要課題として行なっている。早川吉秀会長に最近の取り組みなどについて聞いた。

――まず新潟県商工会連合会を取り巻く現状についてお聞かせください。
早川 新潟県内には103の商工会(103商工会を合わせた会員企業は約2万4,000社)があり、北海道に次いで多くなっている。平成の大合併で市町村(役場)がなくなり、各地の商工会では、経営指導に加え、市町村合併前に旧市町村行政が担ってきた機能を補完し、地域住民の生活基盤である地域コミュニティの維持にも貢献するなど役場の役割の一部を果たしてきた面もある。

ただ、人口減少もあって小規模事業者が100社を下回る商工会が12カ所ある。(県の規定上、)そうした商工会には令和2年度から経営指導員等を順次設置することができなくなって経営支援に支障が生じてくることから、近隣の商工会で連携を図って経営指導員等の合同設置を行うなどの対応を推進している。

また、従来実施してきた商工会の広域連携によって、小規模事業者の様々な支援ニーズに対応しているところだ。
ただ、ここに来て合併の動きもあり、現在、柏崎市内の北条商工会と黒姫商工会が来年4月を目途に合併する予定となっている。

――経営指導ではどのようなことを行っているのですか?
早川 全県商工会には448人の補助対象の職員が設置されていて、このうち153人が経営指導員。経営指導員は各地の商工会(※)に設置され、地域の経済活性化や雇用創出を担う地元の小規模企業の様々な経営支援を行っている。

例えば、事業承継支援。最近、後継者不在で廃業を検討する経営者が増えているが、廃業となれば、それだけ雇用が失われることになる。そこで、そうした経営者に現状の把握に努めながら必要に応じて新潟県事業引継ぎ支援センター(にいがた産業創造機構内)を紹介するなどその相談に力を入れている。

また、金融、労務、税務・経理などの相談を行なっているほか、最近は、小規模事業者が将来にわたり持続的に経営を維持することができるよう経営戦略に踏み込んだ支援(経営発達支援計画)や販路拡大支援を実施する事業(小規模事業者持続化補助金。販促、広告費などの費用が3分の2、最大50万円が補助される。)の手続き支援なども行っている。

ただ、(商工会等の人件費などに充てられる補助金支出額を減額したい)県との間で令和5年までに人員を約1割減らすことで合意していて、経営指導の体制をいかに維持していけるかが将来的な課題だ。
(※)小規模事業者数100〜300社では1人、小規模事業者数301社から1,000社は2人、小規模事業者数1,000〜2,000社は3人、小規模事業者数2,001〜3,000社は4人という具合で経営指導員が設置される。

――最近は新型コロナウイルス感染症の影響で企業も大きなダメージを受けていますが、そうした相談の現状はいかがでしょうか?
早川 持続化給付金、コロナ対応型の小規模事業者経営改善資金の推薦や新型コロナウイルス感染症特別貸付の申請支援などの金融指導や雇用調整助成金などの相談については落ち着いてきた。また家賃給付の相談については、首都圏などと比べ、自社で本社物件を所有していたり、自宅の隣で飲食店を経営していたりするケースが多く、相談そのものが多くはなかった。

このほか、10月5日にスタートした「Go To Eatキャンペーン(ゴートゥイート)」などについては、登録店の手続き支援やキャンペーンの周知などを行なっている。

【新潟県商工会連合会】
住所/新潟市中央区新光町7−2新潟県商工会館(他に長岡支所)
電話/025—283—1311
事業内容/商工会の組織又は事業の指導又は連絡、商工業に関する情報又は資料収集・提供、商工業に関する調査研究、展示会・共進会等の開催・あっせん、商工業の技術の普及・検定、経済団体との提携・連絡、意見の公表および国会・行政庁等に具申・建議
サイト/https://www.shinsyoren.or.jp/

新潟県商工会館



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