【特集】衆院選新潟2区 野党間では次の次の新しい選挙区割りを見据えた戦いが始まっている?


 

新潟2区の野党統一候補の問題は次の次の衆院選にも大きな影響を与えそうだ

自民の現職2人が立候補に名乗りを上げて注目を集めている新潟2区。自民候補の動向にばかり注目が集まる中、野党間でも、「次の次の衆院選」から導入されると言われている新しい選挙区割りを見据えた駆け引きが水面下で始まっているとの指摘がある。

 

次の次の衆院選は新しい区割り?

まず「次の次の衆院選」で選挙区の区割りが変わる理由を簡単に紹介したい。

それは2016年に成立した衆院選挙制度改革関連法によるもので、衆院選における「1票の格差」を是正するための議席配分方法として、「アダムズ方式」という方法が導入されることが決まったのだ。

現行の定数には反映されていないが、今年10月20日まで実施されている大規模国勢調査の速報値(来年6月公表予定)の結果に基づいて、アダムズ方式を初めて適用し衆議院の定数配分を見直すことになっている。実際は衆院選挙区画定審議会の議論を経て、22年以降に区割りの再改定が行われる見通しという。新潟は、この見直しで1議席減るとみられ、それに伴い、有権者が県内の他の選挙区と比べ圧倒的に衆院新潟1区から、西区が分離される可能性が高いとみられているのだ。

一方、現行の新潟2区では、細田健一氏と鷲尾英一郎氏の自民党公認をめぐる争いに注目が集まる中、今年8月、日本共産党の平あや子・新潟市議会議員(西区選出)が新潟県庁で記者会見し、次期衆院選の新潟2区に党公認で立候補することを表明。さらに今年10月に燕市・西蒲選挙区選出の高倉栄県議会議員が新潟2区で国民民主党から立候補することを表明した。

ただ、平氏はなぜ新潟2区から出馬するのかという疑問を感じる人も少なからずいるのではないかと思う。それもそのはずで、平氏は前回の新潟市議会議員選挙において、衆院新潟1区の一部である西区から2015年に立候補しトップで初当選、2019年の市議選も西区(定数10)で3番目に多い投票数で当選を果たしていて新潟1区から出馬するのが順当のように思えるからだ。

新潟市議会議員の平あやこ氏(日本共産党)

こうした中、新潟2区から出馬を決めた背景について、「西区が新潟2区に編入される新しい選挙区割りを意識して選挙区を選んだのではないか」という指摘がある。そこで、こ、日本共産党の樋渡士自夫新潟県委員長に確認したところ、樋渡委員長は「1区は西村智奈美さんがいるから出なかった。2区は鷲尾栄一郎さんが自民党に移って野党がいなくなったから出た。(野党で割れるが)高倉栄さんは出たいというのであれば仕方ない」とコメントした。

自民党の公認候補者が定まらない中、平氏、高倉氏とも野党統一候補として戦いたいというのが本音だと思うが、一本化は思うように進まないだろうとの指摘もある。この動きに内心ほくそ笑んでいると言われているのが、新潟1区の現職・西村智奈美氏(立憲民主党)。「西村氏は、自身の選挙区である新潟1区から共産党の候補に出馬されれば、割りを食う。内心ホッとしているのではないかと言われています」と事情に精通している関係者は、こう教えてくれた。

衆院議員の西村智奈美氏(立憲民主党)

加えて、平氏が新潟2区から出馬することは、次の次の衆院選でも西村氏に好都合だという。「西村氏は(新選挙区割りで新潟2区に編入される)新潟市西区にマンションを買って住んでおり、新選挙区割りになった暁には新潟2区から立候補するするのではないかとも言われています(※1区から出馬して欲しいという声も根強くあるという)。こうした中、仮に高倉氏が当選したり、善戦したりすると、次の次の衆院選において、西村氏と高倉氏との間で候補者一本化の調整が難しくなってしまう恐れがあるのです」(前出・関係者)。

ただ、西村氏にしてみれば、国民民主党の支援組織や地方議員からの支援も欲しいところで、仮に、こうした支援組織などから高倉氏の支援を依頼された場合、無下にはできない面もある。「国民民主系の票を取るか、共産党系の票を取るか」の選択を、西村氏をはじめ立憲民主党サイドに突きつけられている状況と言っても過言ではない。そして、先述の通り、高倉氏か平氏かという調整だけではなく、「次の次の衆院選」における西村氏を巻き込んだ候補者調整にまで影響を与えるのが、この新潟2区の野党候補調整の問題である。

立憲民主党の県連会長に就任した西村氏の今後の候補者調整での舵取りに注目していきたい。

新潟県議会議員の高倉栄氏(国民民主党)



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